快便術⑤腸のゆっくりさすり

どんなタイプの腰痛も改善!腸のゆっくりさすりは、肩こり・頭痛・便秘にも特効!


■慢性症状が強い人ほど、お腹が硬く冷たい!

以下は某整体療院院長の施術談です。

私は、普通の整体師のように骨格や筋肉の歪みを矯正するだけでなく、腸の状態を整えて全身の不調を改善しています。 全身の不調とは、例えば、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、急性腰痛、肩こり、膝痛、坐骨神経痛、頭痛、便秘などです。 私が腸に注目したのは、30年以上も前のことです。施術を受ける患者さんのお腹に触ると、例外なく異常があったのです。 コチコチに硬かったり、逆にフニャフニャだったり、ひんやりしていたりするのです。 肩こり、腰痛などの慢性症状が強い人ほど、お腹のコリがひどく、冷え切っていました。 そこで、硬くなったおなかのコリをほぐし、筋肉を緩めてやると、不思議なことに、全身に現れた痛みやコリが、 軽減していったのです。お腹には、腸などの内臓だけでなく、筋肉、神経、リンパなど、全身につながる情報が集まっています。 ですから、多くの人のお腹に触れて、その温度や硬さ、コリを確かめていると、痛みや不調が現れる場所との関係がわかってきました。 私が行う施術では、腸をさすって、お腹のコリや冷えを取ります。決して力を入れたり、圧をかけたりしません。 優しくゆっくりさすることで、その人がもっている自己治癒力を引き出すのです。 腸は、栄養を取り入れる消化・吸収器官であると同時に、免疫を司る臓器でもあります。 腸には、食べ物と一緒に口から病原菌なども入ってきます。それを撃退するために、腸管には全身の70%もの免疫細胞が 集結しているのです。ですから、腸が健康なら免疫も正常に機能して、体の不調を治すことができるのです。


●感謝をこめてさすると、コリがほぐれやすい!

お腹をさすると、お腹が緩み、温かくなります。これは、自律神経の一つである副交感神経が優位になり、 自律神経のバランスが整うからです。自律神経は、全身の血管や内臓の働きを、自動的に調整している神経です。 通常、活動時に働く交感神経と休息時に働く副交感神経がバランスを取りながら働いています。 ストレスの多い現代では、多くの場合、交感神経が優位になり、お腹が硬く、冷たくなっています。 ところが腸をさすっておなかの筋肉を緩めると、副交感神経が活性化します。 すると、血管が拡張して血流がよくなり、体もポカポカしてきます。 このように腸をさすると、交感神経から副交感神経にスイッチが入れ替わり、体をリラックスさせる作用があるのです。 また、副交感神経が優位になると、免疫細胞中のリンパ球が活性化されて、免疫力が高まります。

私の治療院には、大勢の腰痛患者さんが来られます。腰痛の原因は、筋肉の衰えから来る体の歪みから、便秘、子宮筋腫、 胃の疲れなども考えられます。お腹をさすって自己免疫力を高めることで、いずれのタイプでも改善していきます。 自分でできる腸のゆっくりさすりのやり方は左の写真の通りです。手の温かさを感じながら、軽くゆっくりさするのがポイントです。 そのとき、「今日も一日ありがとう」「お疲れ様」と、感謝をこめてお腹をさすると、お腹のコリがよりほぐれやすくなります。