注腸造影検査

注腸造影検査(下部消化管エックス線撮影)』は、 胃のエックス線検査と同様にバリウムを使って大腸の「造影エックス線撮影」を行う方法です。


■注腸造影検査(大腸の造影エックス線撮影)

『注腸造影検査(下部消化管エックス線撮影)』は、 胃のエックス線検査と同様にバリウムを使って大腸の「造影エックス線撮影」を行う方法です。 検査はほぼ誰でも受けられますが、緑内障、前立腺肥大症、不整脈などがある人は、 抗コリン薬で症状が悪化することがあるので、注意を要します。他の薬に替えることもありますが、 腸の動きを止める効果が弱いので、こうした人には、通常、内視鏡での検査が勧められます。


●注腸造影検査の検査方法

検査の数日前から食物繊維の少ない消化のよい食事にし、前日に下剤を飲んで腸を空の状態にしておきます。 当日は、通常、検査前に「抗コリン薬」の注射をします。腸の動きを抑えて鮮明な画像を得るためです。 肛門からまず造影剤のバリウムを注入し、次いで空気を注入して大腸を膨らませます。 体位を変えてバリウムを腸壁全体に行き渡らせ、エックス線撮影を行います。 撮影にかかる時間は、通常、15分前後です。 検査後には、再び下剤を飲んでバリウムの排出をします。抗コリン薬の効き目が切れるまで(2~3時間)は、 自動車の運転などをしないようにします。


●注腸造影検査でわかること

注腸造影検査で調べる部位は、直腸から、S状結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸までの大腸全体です。 エックス線写真では、バリウムは白っぽく、空気は黒っぽく写ります。 注腸造影検査の画像では、腸の内壁に付着したバリウムにより、内壁の形状が白く写し出されます。 内視鏡検査と違って大腸全体の形が一目で見られるのがメリットで、途中に癒着などがある人でも、 大腸全体を調べられます。また、大腸の形の歪みから、大腸の外側にある腫瘤などが見つかることもあります。 ただし、ポリープや癌が疑われる病変が見つかっても、改めて内視鏡検査を行わないと確定診断はつきません。


●注腸造影検査で見つかる病気

便潜血反応が陽性だった人の精密検査として行った場合や、人間ドックで指摘される代表的な所見は次のようなものです。、

▼大腸ポリープ
大腸ポリープは、ほとんどが「腫瘍性」なので、検査時に良性でも、 将来癌になる可能性があります。また、大腸ポリープの一部に癌が含まれている 場合もあるので、大腸ポリープが見つかったら、一般的には、5mm未満のごく小さいものを除き、 内視鏡で切除します。

▼大腸癌(結腸癌、直腸癌)の疑い
病変の大きさや形状から大腸癌が疑われる場合は、内視鏡検査が行われます。 癌の確定診断には、病変部の組織を採取して顕微鏡で調べる「生検」が必要です。

▼大腸憩室
腸壁の一部が小さな袋状に窪んだもので、健康診断でこの所見のある人は多いのですが、 症状がなければ治療は不要です。ただし、時には「憩室炎」を合併して腹痛が起きたり、 「憩室出血」で大出血を起こすことがあるので要注意です。

これらの他、「クローン病」や「潰瘍性大腸炎」などの炎症もわかりますが、 クローン病では下痢や腹痛、潰瘍性大腸炎では下痢や出血などの自覚症状があるので、 大抵はそうした症状に先に気付きます。健康診断で見つかるケースは稀です。