薬の使い方は?



【質問】L-ドパ、ドパミンアゴニストはどのように使う?

【答】

ドパミンの作用を補う薬を使い始めるときは、いずれも少量から始め、効果を見ながら徐々に増量していきます。 飲む回数や量は薬の種類と症状に応じて決められます。多くは食後に服用します。 L-ドパは、食後に飲む方が、薬の成分の血中濃度がゆっくりと上がってゆっくりと上がっていくゆっくりと下がるので、 パーキンソン病の治療には向いています。食前に飲んだ方が吸収が速くてすぐに効果を感じられるため、 食前に飲んでしまう人が少なくありませんが、血中濃度が急激に上がり下がりすると必要以上に刺激することになり、 治療効果を得るのに必要な血中濃度が高くなってしまうのです。医師から特に指示があった場合を除き、 L-ドパは食後に飲むようにしましょう。


【質問】薬の量や飲み方を決めるために医師に伝えることは?

【答】

まずは医師の処方どうりに薬を使い、それで困っていることがあれば、どんな症状が、1日のうちにいつ、どのように起こるのかを具体的に使えてください。


【質問】薬がどんどん増えていくようで心配

【答】

パーキンソン病では、進行に従って神経細胞が減るので、それに合わせて薬を使う必要があります。 特に病気の初期の方が神経細胞の減り方が速いので、比較的速いペースで薬を増やすことになります。 神経細胞の減り方はだんだん遅くなって、12~13年もするとほぼ止まってきます。 病状に見合った量になれば、あとは微調整すればよくなります。ずっとどんどん増え続ける、というものではありません。


【質問】薬が効いている時間が短くなったら?

【答】

L-ドパはもともと作用時間が短い薬です。ドパミン神経が残っているうちはドパミンを再度取り込んで利用するので、 1日3回薬で補充すれば済んでいても、神経細胞が減ってくると、薬の血中濃度の変動に伴って症状が出てくるようになります。 これがウェアリングオフで、こうなったらL-ドパが効いている時間を長くする薬や、ドパミンアゴニストを併用します。


【質問】飲んでも効かない時がある場合は?

【答】

同じように薬を飲んでも効かないのは、主に吸収の問題です。のどの辺りの動きが悪くなって、 薬をうまく飲み込めなくなっている人もいます。こんな時は貼付薬や注射薬を使うのも一つの方法でしょう。