周期性四肢運動障害

周期性四肢運動障害』は、睡眠中に足首からぴくっとした動きが頻繁に起こる症状です。 動きの周期は、平均20〜30秒間。重症になると、膝から下が動くこともあります。 中には上肢が動く場合もあります。多くの場合、患者さんは、自分の動きに気づきません。 しかし、脳が覚醒して眠りが浅くなり、熟睡感が得られなかったり、昼間に眠気が起こったりします。


■周期性四肢運動障害

睡眠中に足首から先が何度も動き、睡眠が妨げられる

睡眠中に、何かを蹴るときのように足首から先が”ぴくっ”と動き、この動きを何度も繰り返すために眠れなくなる のが「周期性四肢運動障害」です。1時間に15回以上繰り返す場合に、周期性四肢運動障害と診断されます。 健康な人でも入眠時に体がぴくっと動くことがあります。これは寝入りばなだけに起こる生理現象で、 人口の4〜5割に見られます。周期性四肢運動障害では就寝中に20〜30秒周期で足の動きを繰り返します。 悪化すると回数が増え、多い人では1時間に100回以上起こる場合もあります。 足が動いても、多くの場合本人は気づきません。しかし、足がぴくっと動くと、脳は目覚めてしまうので 眠りが妨げられます。すると、熟眠感が得られず、昼間に眠気が起こるようになります。

周期性四肢運動障害は、むずむず脚症候群と同様に、ドーパミンが関わる神経の機能低下が関係しているとされています。 むずむず脚症候群のある人の5〜8割は周期性四肢運動障害を合併しているとされ、中高年に多く見られます。


■治療

軽症の場合は日常生活の改善、重症の場合は薬物療法

むずむず脚症候群や周期性四肢運動障害で起こる不眠は、睡眠薬を服用しても解消されません。 治療では、症状を抑えて不眠を改善するのが基本になります。軽症の場合、多くは日常生活の改善で解消されます。 症状が強い場合は、薬による治療を行います。

●日常生活での注意

足の不快感は、日本茶、コーヒー、紅茶などに多く含まれるカフェイン、タバコに含まれるニコチン、アルコールなど によって起こりやすくなります。特に、症状が現れやすくなる夕方以降は、摂取を控えるようにしましょう。 また、肉体疲労を伴う激しい運動をすると、症状が出やすくなります。運動は適度な範囲にとどめ、 運動後はマッサージやストレッチングをして筋肉をよくほぐしておくことが大切です。


●薬物療法

主に使われるのは、ドーパミンの働きを改善する「パーキンソン病の治療薬」です。 パーキンソン病の治療で使うよりも少ない量を服用します。十分な効果が得られない場合は、 「抗てんかん薬」をさらに用いることもあります。また、鉄分不足が原因となっていると考えられる人には、鉄分を補充するための「鉄剤」を使います。 薬物療法では9割以上の人に症状の改善が見られます。 ただし、これらの薬は、2007年5月現在、むずむず脚症候群と周期性四肢運動障害の治療については、健康保険が適用されません。 海外では、これらの病気に対する新薬の開発が進められています。日本でも、現在数種類の薬が研究開発中で、 近い将来、新しい治療薬が登場することが期待されています。