■脳梗塞や心筋梗塞などの発作が起こらないか心配です。発作が起こりやすい時間帯や場所などはありますか?

【答】

高血圧の合併症でもっともも怖いのは、脳梗塞や心筋梗塞などの命にかかわる病気を引き起こし、後遺症が残りやすいことです。 これらの発作は血液が徐々に上がっていく起床時から昼にかけて多発し、心筋梗塞の場合は午前9時が最多になります。 また、脳梗塞も心筋梗塞も冬場に増える傾向があり、特に気温変化が激しいときに血圧は急上昇します。 例えば、布団から起き上がった時、室内から屋外に出るとき、冷えたトイレ・脱衣所・浴室に入るときは要注意です。 冬場の起床時は布団の中で部屋着に着替える、屋外に出る前にマフラーをする、脱衣所に浴室を入れて暖気し、 最初はぬるめの湯に浸かるなどの工夫をしてください。
また、炊事・洗濯・水仕事ではいきなり冷水に手を付けずぬるま湯を使いましょう。 トイレでいきんだり、排尿や排便を我慢したりするのも血圧を上げるので禁物です。

このほかに脳梗塞や心筋梗塞が起こりやすいのは、テレビでドラマやスポーツを鑑賞して気持ちが高ぶった時、 仕事や車の運転でイライラしているときなどです。気持ちが不安になると時間や場所を選ばず発作の危険が高まるので、 深呼吸をするなどして、できるだけ興奮や緊張を鎮めることが大切です。