■梅肉エキスのその他の効果

梅には、動脈硬化を予防・改善する効果もあるのではないかと考えられています。 動脈硬化を進める体内物質の一つに「アンジオテンシンⅡ」というホルモンがあります。 アンジオテンシンⅡは、血管を収縮させて血圧を正常の保つのが本来の役目です。 しかし、過剰に働けば、血管の筋肉細胞を増殖させて血管壁を厚くし、血管を狭め、血流を妨げてしまいます。 ある研究者が、ラットの動脈から血管の筋肉細胞を取り出して組織培養し、 筋肉細胞に梅肉エキスとアンジオテンシンⅡを与えて、梅肉エキスがアンジオテンシンⅡの過剰な働きを防ぐかどうかを 調べる実験を行った結果、梅肉エキスを与えた場合、血管の筋肉細胞の増殖が、与えなかった場合の半分程度に 抑えられることがわかりました。また、血液中の糖分が多い高血糖も動脈硬化を進めますが、 梅は高血糖の解消にも役立ちます。糖尿病のラットに梅肉エキスを与えたところ、 7週間後にラットの血糖値は正常になったという実験報告もあります。
梅肉エキス含まれている、ムメラールやシリンガレシノールという梅特有の成分には、動脈硬化や高血糖を招く 活性酸素を消す強い力があります。梅肉エキスを摂れば、こうした有効成分の働きによって、 動脈硬化を予防・改善する効果が期待できるのではないかと考えられます。