更年期からの女性の脂質異常症治療法「生活習慣の改善①食生活」
更年期からの女性の脂質異常症の食事は、 3食のエネルギー摂取量は、配分が偏らないようにします。夕食後の間食は控えてください。 特に、就寝前の3時間くらいの間食は好ましくありません。 エネルギー摂取量が多く、栄養が偏りやすくなる外食は、できるだけ回数を減らしましょう。
■腹八分目を心掛け、1回の食事で両手1杯くらいの野菜を摂る
●食事の基本
食事は、次のような点に注意します。
- ▼エネルギー摂取量の制限
- 毎食、腹八分目を心掛けます。食べ過ぎている人は、摂取エネルギー量を減らすことを意識しましょう。
- ▼適切な栄養バランス
- 炭水化物60%、タンパク質15~20%、脂質20~25%が適切な栄養バランスです。 和食中心の食生活なら、自然にこの栄養バランスに近くなります。
- ▼脂肪の摂取制限
- コレステロールの摂取量は、1日3000mg以下を目指します。
- ▼十分な量の食物繊維
-
食物繊維が多く含まれる野菜やキノコ類、海藻類などをたっぷり摂ります。
”1回の食事に付き両手1杯くらい”が目安です。
●食事のポイント
3食のエネルギー摂取量は、配分が偏らないようにします。夕食後の間食は控えてください。 特に、就寝前の3時間くらいの間食は好ましくありません。 エネルギー摂取量が多く、栄養が偏りやすくなる外食は、できるだけ回数を減らしましょう。 患者さんが家族の食事を作っている場合は、下記のような点に注意するとよいでしょう。 患者さん本人だけでなく、家族全員の食生活の改善にもなります。
- ▼調理法や食事の量に注意する
- 【子供の好みに合わせて揚げ物を増やさない】
- ・揚げ物が好きな子供が多いが、それに合わせると栄養バランスが乱れる。 揚げるより焼く、煮るという調理法にして、脂質を減らす。
- 【3食のエネルギー配分が偏らないようにする】
- ・朝、昼、夜の食事でのエネルギー摂取量が、だいたい同じくらいになるように配分する。
- 【おかずを作り過ぎない】
- ・おかずを必要以上に作ると「もったいないから」「少しだけ保存するのが面倒」と、食べ過ぎにつながることが多い。
- ▼夕食後は食べない
- 【残り物は翌日食べるようにする】
- ・夕食の残り物は、その日のうちに食べてしまおうと考えず、きちんと保存しておいて翌日に食べるようにする。
- 【夕食後の間食は控える】
- ・睡眠中には、食べた物のエネルギーはあまり消費されないため、 清涼飲料水にも糖分が多く含まれているものがあるので、要注意。
- ▼揚げ物はできるだけ選ばない
- 【外食の回数はできるだけ少なくする】
- ・外食は摂取エネルギー量が過剰になったり、栄養バランスが乱れたりしがち。 外食の回数はできるだけ減らすのが望ましい。
- 【揚げ物のおかずが少なく、品数の多いメニューを選ぶ】
- ・外食の場合、油がどの程度使われているかがわからないことも多い。 エネルギー摂取量を考えて、揚げ物は減らす。
- 【量が多ければ、無理に食べない】
- ・飲食店は、満腹感を出すために量を多めにしていることも多い。 量が多いときは、”治療のために残す”という勇気を持つことも必要。