なで肩による肩こり『胸郭出口症候群』

なで肩の女性に多い胸郭出口症候群が原因で肩こりを起こすことがあります。 早めの対処で悪化させないことが大切です。


■なで肩による肩こり

なで肩の人で肩こりが強くある場合、 胸郭出口症候群を発症していることも考えられます。 胸郭出口とは、鎖骨と第一肋骨の間にある狭い隙間で体の左右にあります。胸郭出口には、神経の束や血管が通っています。 なで肩の人は、肩甲骨が下がりやすいため、肩甲骨を引き上げる筋肉が引っ張られて、凝りが生じます。 また、肩甲骨が下がり続けていると、神経が血管が引っ張られるなどの負荷がかかります。 そのため、初期のころから肩や首の凝り、腕のだるさが起こり、肘から手にかけて小指側に痛みや痺れを感じることがあります。 進行すると、握力が低下したり、神経の圧迫による手の麻痺で細かい作業をしにくくなったりします。 また、眼精疲労や自律神経症状を生じることがあります。 胸郭出口症候群で、軽症の場合は、良い姿勢や適切な運動療法で改善することもあり、必ずしも急いで治療する必要はありません。 ただし、症状が悪い場合は、早めに整形外科を受診しましょう。

治療は、薬物療法装具療法などを行います。 薬は血流改善薬の飲み薬、痺れなどの神経障害を緩和するビタミン剤(ビタミンE,ビタミンB12)などを使用します。 また、神経が圧迫されている部位に神経ブロック注射や、症状に応じて肩を引き上げる装具などを着用することもあります。
胸部出口症候群の改善には、体操や体に負担をかけない日常生活の工夫などが大切です。 体幹の筋肉を強化する体操で姿勢を改善します。肩周辺の筋肉を鍛える体操をすると、胸郭出口の隙間が広がり、痛みなどの症状が出にくくなります。 また、十分な睡眠で疲れを溜めないようにします。仕事中などに肩こりや腕のだるさを感じたら休憩をとり、 特に手や腕の痺れが出ている場合は、無理をしないことが大切です。 さらに、風呂などで体を温めると、筋肉疲労の回復や血管の圧迫による血流低下を改善できます。 その他、なるべく重い荷物を持たない、キャリーバッグを使うなどの工夫をします。