高血圧対策に『糖質制限食』②

過食でメタボの人は血糖値が乱高下して糖尿病を併発し、防ぐには「糖質制限食」が一番。


■糖質の摂り過ぎで血糖値が乱高下

肥満気味で高血圧を指摘されている人は、早々に減量する必要があります。 また、標準体型の人でも、高血圧を改善させるためには、内臓脂肪を減らすとともに、増やさないようにする必要があります。 そして、そのどちらも実現するためにおススメしたいのが、ご飯やパン、菓子などの糖質の摂取を控える 「糖質制限食」です。私たち現代人の食生活は糖質を摂り過ぎていて、それが原因で内臓脂肪が増え、 ひいては多くの病気をもたらす、と問題視されています。つまり、糖質こそ肥満を招く大敵である、と考えられるのです。 そんな中、最近、糖質の摂り過ぎが血糖値を急上昇・急降下させ、体に悪影響を及ぼすこともわかってきました。 食事で摂取する三大栄養素には、
①炭水化物(糖質+食物繊維)
②タンパク質
③脂質
があります。この中で、タンパク質や脂質を摂った場合は、血糖値は変化しません。 しかし、糖質を摂った場合には、食後すぐに血糖値が急上昇します。 通常、血糖値が上昇すると、血糖値を下げようとして、膵臓からインスリンが分泌されますが、血糖値の急上昇に対して、 インスリンが多量に分泌されてしまい、その結果、血糖値は急降下して低血糖となるのです。 そして、血糖値が下がりすぎると、今度は血糖値を上昇させようとして交感神経が興奮して、再び血糖値が急上昇してきます。 これはに対してまたインスリンが分泌される、というように、血糖値が乱高下する状態となります。これが「低血糖症」です。 低血糖症を放置していると膵臓はインスリン分泌を強いられるので、やがて疲労して十分に機能しなくなり、 血糖値を下げることができなくなります。こうなると、血糖値が高い状態が続いたままの本格的な糖尿病となってしまうのです。 健診などでメタボと診断された人は要注意です。糖質の摂り過ぎでインスリンが過剰分泌されており、 膵臓がダメージを受けている恐れがあります。こうなると、やがて、糖尿病の疑いありと診断されるかもしれません。 このように、メタボの人は、高血圧と共に糖尿病も併発しやすいのです。