更年期障害やPMSなどの不快症状改善に『緑茶』

緑茶』には、鎮静成分「テアニン」が多く含有されており、 更年期障害や月経前症候群のイライラ・頭痛などの改善に役立ちます。


■緑茶のリラックス作用

リラックス作用が強い緑茶のうまみ成分

緑茶に含まれる有効成分では「カテキン」がよく知られていますが、有効成分はそれだけではありません。 中でも、最近特に注目を集めているのが「テアニン」(グルタミン酸エチルアミド)というアミノ酸です。 テアニンは、乾燥茶葉中に1~2%含まれている緑茶のうまみ成分です。 もともとテアニンには、心を落ち着かせてリラックスさせる働きのあることが知られていました。 そのことから、イライラや欝、情緒不安定など、更年期障害によく見られる精神症状の改善に、 テアニンを役立てられないかと考えられるようになり、日本の企業が次の試験を行いました。

試験では、更年期障害に悩む35~60歳の米国人女性87人を、テアニンのサプリメントを1日200mg(緑茶で1.8リットル) 摂るグループと、同量のプラセボ(偽物)を摂るグループに分け、3ヶ月間、自覚症状の変化について調べました。 するとテアニンを摂ったグループでのみ、イライラや欝などの症状が改善し、さらには、むくみや頭痛など 更年期障害の身体症状についても著しい改善が認められたのです。


●女性の8割が悩む月経前症候群にも効く

上記のようなテアニンの効果は、悩む女性が多い月経前症候群(PMS)の緩和に役立つことも、 三重県立看護大学の研究グループが行った試験でわかっています。 PMSは、月経前にイライラ・不安感・欝・無気力・集中力の低下などの精神症状と、 頭痛・手足の冷え・むくみ・肌荒れ・下腹部痛などの身体症状が表れる病気で、 生理のある女性の80%近くが経験しているといわれています。 三重県立看護大学が行った試験では、PMSに悩む20~40代の女性18人を2グループに分け、 月経が起こる前の排卵期と黄体期の約3週間、それぞれにテアニンのサプリメントを1日200mgとプラセボを摂ってもらい、 PMSの改善について調べました。 その結果、テアニンを摂ったグループでPMSのさまざまな症状が有意に改善し、 特に精神症状に大きな改善効果が見られたのです。 女性にとって大きな悩みとなる更年期障害やPMSを乗り切るためにも、緑茶を活用してください。