アントシアニンを豊富に含む食品
『紫イモ』

アントシアニン』を豊富に含む食品はたくさんありますが、 最近になって、効力が強いアントシアニンを豊富に含むとして、 にわかに注目されているのが「紫イモ」です。 紫イモのアントシアニンの抗酸化力は、ブルーベリーやブドウのものと比較すると、2〜3倍も強力だとされています。 また、複雑な構造をしている紫イモのアントシアニンは壊れにくいため、体内に長くとどまり、その分効果も長く続きます。


■「紫イモ」とは?

目の老化を防ぐ特効食!?

『紫イモ』はサツマイモの一種で、種子島をはじめとする南九州の一部で古くから食されてきました。 紫イモはその名の通り切り口が紫色をしていますが、この色は「アントシアニン」 によるものです。 紫イモは現在、(独)農研機構の九州沖縄研究センターが中心となって行った紫イモの品種改良の結果、 アントシアニンが非常に豊富に含まれる新品種(アヤムラサキ、パープルスイートロード、種子島ゴールド)が誕生し、 全国に広く普及しています。季節にもよりますが、旬の秋を中心に、紫イモはスーパーやデパート、自然食品店で 手に入ります。ふつうのサツマイモに比べると少々割高ですが、上品な甘みとホクホクした食感があり大変美味です。


●紫イモの抗酸化力はブルーベリーに勝る

紫イモに含まれるアントシアニンの特徴は、その分子構造にあります。ブルーベリーやブドウに含まれているものと 比較すると、分子構造が非常に複雑なのです。実は、この複雑な構造のおかげで、紫イモのアントシアニンは きわめて特徴的な働き方をします。例えば、アントシアニンの働きの一つとして有名なものの一つに 「抗酸化作用」がありますが、紫イモのアントシアニンの抗酸化力は、ブルーベリーやブドウのものと比較すると、 2〜3倍も強力だとされています。 また、紫イモのアントシアニンは、分子構造が複雑なおかげできわめて安定していることも大きな特徴といえます。 ブルーベリーなどに含まれる単純な構造のアントシアニンは体内ですぐに壊れてしまい、その効果が弱まってしまいます。 しかし、複雑な構造をしている紫イモのアントシアニンは壊れにくいため、体内に長くとどまり、 その分効果も長く続くのです。実際に、人間で、紫イモのアントシアニンが体内とどまる時間について調べたところ、 食後、血液中に約2時間は存在することが確認されました。 ちなみに、紫イモのアントシアニンの安定度の高さは、アントシアニンに熱や光などの刺激を加える実験でも 確認されています。


●紫イモの加工食品も多数市販されている

紫イモは、秋に出回る生イモのほかにも、最近では、「紫イモの冷凍焼きイモ」や「紫イモ粉末」「紫イモのもろみ酢」 なども市販されるようになって来ました。 摂取する目安としては、生イモや冷凍焼きイモなら、1日に中程度の大きさのものを半分程度(50〜80グラム)、 粉末なら小さじ1〜3杯、もろみ酢なら1日20グラム程度です。 紫イモの加工食品を摂った人には、「疲れ目やドライアイが解消した」「以前に比べて視界が明るくなった」 「老眼の予防や改善に効果があった」という人が大勢います。