【質問】禁煙する方法を教えてください
いろいろな本を読んで、健康の大切さを実感しています。タバコを吸っていますが、やめられません。禁煙の方法を教えてください。
【答】
喫煙は、 癌、心臓血管病、呼吸器病などの原因になり、私たちの命を奪う最強の危険因子です。 また、非喫煙者もタバコの煙に暴露されると、 「受動喫煙」となり、 病気のリスクが高まります。ですから是非ともタバコはやめたいものです。 禁煙に成功した人の中には、「えいやっ!」と、ある日突然タバコをやめて、そのまま吸わずに済んだという強者もいますが、 多くの方はなかなかやめられず、苦しみながら禁煙しています。 そのような方には、禁煙外来などで「禁煙治療」を受けることをお勧めします。 禁煙治療を提供している医療機関は、インターネットで検索するとすぐに出てくるので、お近くの施設を受診してください。 ご質問者のように「すぐに禁煙したい」という意思をお持ちで、喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上であり、 規定のスクリーニングテストで「ニコチン依存症」と診断され、 禁煙治療を受けることを文書で同意された人は、保険診療で禁煙治療を受けられます。 禁煙治療は、12週間で5回受診するのが基本です。初回に禁煙カウンセリングや、 薬(禁煙補助薬) の種類や効果・副作用などについての説明を受けて禁煙開始日を決定し、この禁煙開始日から2、4、8、12週後に受診します。 薬は、種類によって独特の副作用が出たり、車の運転に関する制限があったりするので、ご自身の生活スタイルを考えながら担当医と相談して決めてください。 薬を使わずに禁煙したい場合には「外来カウンセリングを頻繁に受ける」「同志、あるいは家族ぐるみで禁煙し、吸いたくなったら お互いに励ましあって欲求を乗り切る」「インターネットの禁煙マラソン(有料)に参加する」などの方法があります。 禁煙マラソンは、インターネットのメールを利用した禁煙法で、同志や医療関係者からタバコや禁煙に関する情報や支援を受けることができます。 最後に、最近「電気加熱式タバコ」が増えてきましたが、ニコチンを含むという点では通常のタバコと同じです。 タバコを電気加熱式タバコに変えることは、禁煙ではありません。是非とも「何も吸わない禁煙」を目指してください。
【関連項目】:『喫煙と効果的禁煙方法』
(この答えは、2019年12月現在のものです。医療は日々進歩しているため、後日変わることもあるのでご了承ください。)