【質問】気管支喘息とアレルギー性鼻炎を合併しています

アレルギー性鼻炎で通院し、 ナゾネックス点鼻薬、オノンカプセル、ザイザル錠を使用しています。 以前、レーザー治療を受けましたが再発し、今は薬も効かず、日常生活に影響が出ています。 持病に気管支喘息があり、最近は喘息発作もひどくなっています。 プレトドニン錠を飲むと鼻炎はよくなりますが、ステロイド剤を飲むことに抵抗があります。 気管支喘息とアレルギー性鼻炎を合併することはありますか? 何か良い治療法があれば、教えてください。
●30歳代:男性


【答】

まず、「アレルギー性鼻炎」「気管支喘息」の合併についてお答えします。
呼吸に際して吸い込んだ空気は、鼻から肺の中まで一続きの気道を通り、肺の中の終着点である肺胞まで到達します。 したがって鼻炎と喘息の密接な関係は医学的にも証明され、病態についても調査・研究が進んでいます。 「アレルギー性鼻炎を合併する喘息患者の割合の実態調査」を目的に行われた全国調査では、 喘息患者2万6680例中1万7945例(67.3%)にアレルギー性鼻炎の合併が見られました。 これら2つの病気の合併は決して珍しくないのです。しかも互いに影響を及ぼしあうことも明らかになっています。 例えば、喘息でアレルギー性鼻炎を合併していない群と合併している群との比較では、合併している群が喘息のコントロール状態が悪く、 喘息で医療機関を受診する頻度や入院する患者数が、合併していない群よりも多いことが報告されています。 これは、喘息と鼻炎の原因が共通する アレルギーであれば、アレルギーの原因物質(アレルゲン)との接触によって、 鼻と気管支の両方にアレルギー反応が起こると考えられるからです。 さらにアレルギー性鼻炎を治療すると、喘息がよくなることも明らかになっています。

治療では、喘息と鼻炎をそれぞれにしっかり治療するのが原則です。 鼻炎の場合、同系統の薬でも効果に差がある可能性もあるので、例えばオノンカプセルをシングレア錠に、ザイザルをアレグラやクラリチンなどに替えてもらい、 試してみるのもよいでしょう。また、目や鼻の症状には局所的な抗ヒスタミン薬の追加投与や、 ひどい鼻づまりで睡眠に支障がある場合には血管収縮薬の使用も有効です。 ただし連用したり気軽に何度も使うことは避けてください。
喘息の治療も重要で、鼻炎の治療を行いながら吸入ステロイド薬を含む適切な治療を、症状が現れていなくても実行してください。 また、鼻炎の原因が杉やチリダニ(ハウスダスト)であれば、「特異的免疫療法」の適応になり、 最近は、舌下免疫療法という新しい方法もあります。即効性はありませんが、開始後1年以降に効果が感じられると思います。

(この答えは、2017年7月現在のものです。医療は日々進歩しているため、後日変わることもあるのでご了承ください。)