肝不全

肝不全は肝臓の機能が破綻した状態です。


■肝不全の症状と特徴

肝臓は体内で最大の代謝器官として、栄養の代謝、アンモニアの代謝、薬物、異物の代謝、解毒、排泄など、さまざまな役割を担っています。 この肝臓が破綻した状態が「肝不全」です。 肝機能が働かなくなると、意識障害、黄疸、腹水、出血傾向、消化管出血などがみられるだけでなく、腎不全や呼吸不全などを合併する 多機能不全へ進行していく可能性もあります。 肝不全は、発症から8週間以内に脳症や黄疸、腹水などが現れる急性肝不全と、 肝硬変肝癌の末期症状として、数ヵ月から数年にかけて徐々に進行する 慢性肝不全に分けられます。


■肝不全の原因

急性肝不全は、それまで肝臓に何も問題がなかった人に、劇症肝炎や薬剤性肝炎などにより急激に肝細胞の壊死が起こり、肝不全が引き起こされるものです。 慢性肝不全は、慢性肝炎や肝硬変、肝癌などから徐々に肝臓の機能低下が進み、現れるものです。


■肝不全の治療

急性肝不全に対しては、肝移植が実施されています。