カボチャタマネギの選び方と食べ方

カボチャの品種や産地によって、降圧作用(ACE阻害活性)が実際どう変わるのかを調べたところ、 大差はありませんでしたが、北海道産と茨城県産の「えびす」が最も高いACE阻害活性を示し、 これらのカボチャに特に優れた降圧作用のあることが確認できました。 降圧効果を期待してカボチャを食べる場合、カボチャの黄色の果肉部分を1日に15g食べればいい計算になりました。
タマネギには、黄色系・赤色系(紫タマネギ)・白色系がありますが、降圧効果を期待するなら、 辛みが強くて有効成分も多い黄タマネギを特にお勧めします。 1日に摂りたいタマネギの量は、試験結果から考えて、30~50g(1/4個)が適当で、みそ汁やサラダで毎日補うとよいでしょう。


■カボチャを1日に15g食べるだけ

ここではいよいよ、カボチャとタマネギの優れた降圧効果を最大限に得るためには、 これらの食材をどう選んでどう食べればいいのかについて、詳しく説明しましょう。 まずは、カボチャの選び方からです。カボチャは種類が多く、大きく分けると、スーパーなどでよく見かける西洋カボチャのほか、 西洋カボチャに押されて今では京野菜などでしか見られなくなった日本カボチャ、 観賞用や飼料用の品種もあるペポカボチャなどがあります。 最も多く見かける西洋カボチャも「えびす」「みやこ」など品種は多彩です。

そこで、私たちは、カボチャの品種や産地によって、降圧作用(ACE阻害活性)が実際どう変わるのかを調べたことがあります。 結果は大差こそなかったものの、北海道産と茨城県産の「えびす」が最も高いACE阻害活性を示し、 これらのカボチャに特に優れた降圧作用のあることが確認できました。 では、降圧効果を期待してカボチャを食べる場合、どうやって摂るのがいいのでしょうか。
これまでの試験結果から考えると、カボチャの黄色の果肉部分を1日に15g食べればいい計算になります。 15gというのはほんの一口です。このくらいの量なら食が細い人でも毎日楽に食べられるでしょう。


■黄タマネギを選び1日に30g食べよ

タマネギには、黄色系・赤色系(紫タマネギ)・白色系がありますが、降圧効果を期待するなら、 辛みが強くて有効成分も多い黄タマネギを特にお勧めします。スーパーで最も多く見かけるのが、黄タマネギです。 1日に摂りたいタマネギの量は、試験結果から考えて、30~50gが適当でしょう。 中くらいのタマネギなら1/4個分くらいの量です。玉ネギは切った後に水にさらすと降圧成分が逃げてしまうので、 その点だけ注意してください。
カボチャもタマネギも、降圧成分は熱に強いことがわかっています。みそ汁やサラダなどに積極的に加えて、 少量ずつで構わないので毎日摂取することをお勧めします。必ずや、高血圧の改善や合併症の予防の一助となるはずです。