難聴
『難聴』は聴覚検査が重要です。
■難聴の症状と特徴
難聴は純音聴力検査で測定し、平均聴力20dbまでを正常、50~70dbを中等度難聴、71~90dbを高度難聴、90db以上の場合を聾と診断します。 難聴が起こる時期によって先天性難聴と後天性難聴に分けられますが、後天性難聴には一時的なものと、治らないものがあります。 難聴といっても、高音が聞きにくいもの、低音が聞きにくいもの、母音が聞けても子音が聞きにくいものなど、原因によってさまざまです。 また、原因が解明できない難聴も数多く存在します。
■突然起こる難聴
さまざまな原因により、急に起こる難聴がある
「突然起こる難聴」には、さまざまな種類があります。 最も多いのが「突発性難聴」と 「急性低音障害型感音難聴(ALHL)」です。 そのほか、難聴とともにめまいが起こる「メニエール病」、 聞こえに関わる神経に腫瘍ができる「聴神経腫瘍症」などの病気でも、急に聞こえにくくなることがあります。 飛行機の離着陸時や鼻をかんだ時など、急激な圧力の変化で突然聞こえが悪くなった場合には「外リンパろう」という病気が疑われます。 また、爆発音やスピーカーからの大音響などを聞いた直後に難聴になる「急性音響性感音難聴」もあります。 急に聞こえなくなった場合、早く治療を受ければ治る可能性のある病気が少なくありません。 異常を感じたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
■伝音難聴と感音難聴
耳は、外側から「外耳」「中耳」「内耳」から成っています。 外耳から入った音が外耳と中耳を隔てる鼓膜に達し、振動となって中耳に届き、内耳にある「蝸牛」に伝わります。 蝸牛の内部にはセンサーの役割を果たす有毛細胞があり、それらが刺激を受けて、脳へ電気信号を送ることで、音として聞き取れる仕組みになっています。 この経路のどこかに異常が起きると、聴覚に影響がおよび、難聴が起こります。 難聴は、異常が起こる部位によって「伝音難聴」と「感音難聴」に分けられます。
- ▼伝音難聴
- 外耳か中耳に異常があって起こる難聴のことです。耳垢などの異物によって耳の穴(外耳道)が詰まったり、 中耳炎などで鼓膜が炎症を起こしたり、損傷したりした場合に起こります。
- ▼感音難聴
- 内耳に異常があって起こる難聴のことです。突発性難聴と急性低音障害感音難聴は、内耳にある蝸牛の障害により発生するため、感音難聴に分類されます。