メシマコブ

メシマコブには他のどのキノコよりも強い、96.7%という腫瘍増殖阻止率があり、 その免疫強化機能はアガリクスや霊芝をはるかに凌ぐものとして注目されています。

■「メシマコブ」とは?

アガリスクや霊芝をはるかに凌ぐ免疫強化機能

「メシマコブ」は、野生の桑の古木に自生するタバコウロコタケ科に属する瘤状のキノコです。 生育するにつれて、瘤状から扇状になり、外見はサルノコシカケに似てくるといいます。 漢方では「桑黄(ソウオウ)」と称し、薬用に供せられているようです。 「メシマコブ」の語源は「雌島(女島)こぶ」で、長崎県男女群島の女島に野生の桑が多く、 桑に寄生するこの薬用キノコが、大量に採れたことから名付けられたという説があります。 原産地は日本(本州以南)、フィリピン、オーストラリア、北アメリカ、中国等です。 メシマコブは、直径30cmの大きさに成長するまでに20年~30年もの歳月がかかることから、幻のキノコとして貴重に扱われてきました。 メシマコブは韓国において盛んに研究されており、数多くの基礎研究によって抗癌作用が示されてきました。 ただし、臨床試験のデータは十分とはいえません。


●期待される効能

癌の予防や治療効果。免疫賦活作用。生活習慣病の予防や改善。

◆メシマコブの伝承の効能

「メシマコブ」等のキノコの薬効についての記載は、中国後漢時代(紀元1~2世紀) の生薬学の書『本草網目』『中薬大辞典』『中国薬用真菌』『東洋医学大辞典』などがあります。 また、近年では、桑に寄生するタバコウロコタケ科キコブタケ属の「メシマコブ」 の抗腫瘍活性について記載した本も出てきています(古川久信『きのこ学』共立出版、1992)。


●作用メカニズム

1968年、国立がんセンターの池川哲郎博士らによって行われた研究で、メシマコブが強力な抗癌作用を持つことが示されました。 その研究では、マウスにサルコーマ180という癌細胞を移植し、サルノコシカケ科のキノコの熱水抽出物を投与し5週間後に増殖阻止率が測定されました。 その結果、メシマコブによる癌増殖阻止率は96.7%にも達したといいます。 その免疫強化機能は アガリクス霊芝をはるかに凌ぐものとして注目されていました。 なお、キノコの熱水抽出物とは、いわゆる煎じ汁に相当します。 40年以上前に、日本ではメシマコブの強力な抗癌作用が知られていましたが、野生のメシマコブは少量しか存在せず菌糸体の採取が困難で、 長らく表舞台に登場することがありませんでした。 しかし近年になり、韓国の製薬メーカーが培養技術を確立し、抗癌作用に関するデータも報告され始め、 日本でも人工培養されたメシマコブがサプリメントとして製品化され注目されています。

●科学的根拠

メシマコブの中で、高い抗癌作用を持つ2種類の菌株が見出され、そのぞれ「PL2」「PL5」と命名されました。 PLとは、メシマコブの学名の頭文字に由来します。 一連の基礎研究により、メシマコブの抗癌作用は、①癌細胞増殖抑制効果、②癌細胞転移抑制作用、③抗癌剤との併用による相乗効果、 ④抗癌剤の副作用軽減効果などを介して発揮されることが示されました。 また、メシマコブは自己免疫力を高めることで、癌の予防においても優れた効果を発揮します。 この作用は、NK(ナチュラル・キラー)細胞やマクロファージの活性増殖、Tリンパ球やBリンパ球による反応野増殖などによります。 さらに、メシマコブの作用に関して、細胞内情報伝達メカニズムの解明も進みつつあります。 日本における研究として、メシマコブによって、①ヒト前立腺癌細胞の増殖抑制効果、②メシマコブと チャーガによる抗腫瘍作用と放射線防御の効果、 ③実験的マウス敗血症性ショックの緩和効果、④マウスにおけるマクロファージとリンパ球の活性化、 ⑤ヒト膵臓癌に対する抗腫瘍作用などが報告されました。

●摂取方法

有効成分の持つ抗癌作用や抗酸化作用などによって生活習慣病の予防や改善を目的とする場合、短期間では効果が期待できないので、継続して利用します。


●注意事項

特に問題となる健康被害や副作用は知られていません。他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。 なお、メシマコブを癌の治療目的で使用する場合、必ず主治医に相談の上、利用します。