プロポリス
『プロポリス』は、蜜蜂が、ポプラ、ユーカリ、柳、松、白樺などの樹木から集めた植物成分に、 自分の唾液を混ぜ合わせて作るネバネバした物質で、フラボノイド類を含みます。 プロポリスは強い殺菌作用及び抗酸化作用を持っており、蜜蜂はプロポリスを巣の壁の隙間に塗ることで、腐敗や微生物の害から巣の内部を守っています。 ギリシャ語でプロポリスの「プロ」は「守る(防御)」、ポリスは「都市(巣のこと)」という意味です。 プロポリスは、東欧やブラジルでは古くから切傷や感染症に対して用いられてきました。 プロポリスは「天然の抗生物質」と呼ばれることもあるように、抗菌作用や抗ウィルス作用、抗真菌作用、抗酸化作用が知られています。 また、抗癌作用や肝臓保護作用、抗炎症作用などの働きが認められています。 プロポリスは人間にとって、「理想的な免疫活性物質」といえます。
■プロポリスについて
- ▼期待される効能
- 抗菌・抗ウィルス・抗真菌作用。抗酸化作用、抗癌作用。肝臓保護作用。アポトーシス(細胞死)誘導作用。 抗炎症作用。放射線防御作用。胃粘膜保護作用。抗糖尿病作用。
- ▼作用のメカニズム
- 有効成分は、フラボノイド系ファイトケミカルです。ケルセチン、ピノセンブリン、ピノパンクシミン、ガランギンなどが存在します。 テルペン類も見出されています。これらの成分が、抗酸化作用や抗炎症作用、抗菌作用など多彩な効果を示します。 プロポリスの効果に関しては、日本でも数多くの基礎研究が行われており、抗腫瘍作用、肝臓保護作用、胃粘膜保護作用、放射線防護作用、 抗菌・抗ウィルス作用などが報告されてきました。 なお、プロポリスは、原産地によって由来する植物成分が異なります。 日本や中国、オーストラリア、ヨーロッパ各地で採取されたものもありますが、一般に、ブラジル産のプロポリスが優れているとされています。 この違いは、蜜蜂が集めてくる樹脂が、地域によって異なるためです。
- ▼科学的根拠
- 抗菌作用については臨床試験による報告があります。抗癌作用に関しては症例報告が多くあります。 なお、基礎研究では、抗酸化作用や抗炎症作用、肝臓保護作用、抗菌作用や抗真菌作用など、多くのデータによって有効性が認められています。 生活習慣病の予防に関しては、他のサプリメントとの併用による効果も示されています。 たとえば、花粉症に対して レモンバームとの併用、 糖尿病に対して 桑の葉エキスとの併用などです。
- ▼摂取方法
- 有効成分の持つ抗酸化作用などによって生活習慣病の予防や改善を目的とする場合、継続して利用します。 プロポリスの形状は、カプセルや錠剤、ゲル状の製品、チンキなどがあります。 原産地の違いや摂取する個人の状態の違いによって、自分に合った製品や目安量を決めて継続して摂ることが大切です。 また、プロポリスでは、アルコール抽出や水による抽出が一般的です。 あるプロポリス製品は体に合わなかったが、他の抽出方法による製品は大丈夫だった、というケースもあります。 なお、過剰症は知られていません。
- ▼注意事項
- プロポリスの成分に対して、発疹などの皮膚症状や胃腸障害といった アレルギー症状や過敏症が現れることがあります。 これらの症状がみられたら使用を見合わせます。 ただし、一般的には特に問題となる健康被害や副作用は知られていません。 また、他のサプリメントや医薬品との相互作用は報告されておらず、併用は問題ないと考えられます。