消化不良を幼いうちに治す
『ダイコン』

ダイコンには、消化促進・胸焼け・胃もたれ改善作用のある「ジアスターゼ」、 消化促進・血小板凝固抑制作用・活性酸素除去作用のある「イソチオシアネート類」、 活性酸素除去作用のある「カタラーゼ」、整腸作用・抗癌作用のある 「食物繊維」が含まれています。


■抜群の健胃効果。胃腸の消化・吸収作用を高める

ダイコン ほんの少し硬めのご飯を食べただけで、すぐに食が細くなるお子さんがいます。 また、こってりとした脂っぽい料理を食べると、「おなかが重い」と訴えるお子さんも少なくありません。 このようなお子さんにぜひおすすめしたいのが、ダイコンです。 ダイコンには胃の機能を回復させ、消化不良を解消する働きがあることは古くから知られていました。 近年になって、それはデンプンを分解するジアスターゼ(アミラーゼ)、 またタンパク質を分解する酵素であるセテラーゼなどが多量に含まれているためであることがわかってきました。 食事をするとおなかが張って苦しい、胃が痛む、気分が悪くなるというお子さんには、ダイコンが最適です。 ダイコンは消化不良による不快な症状を解消してくれます。 ダイコンは、サラダやダイコンおろしにするなど、生で食べるのがその効果を最大限に引き出すポイントです。 消化を助ける酵素は、熱を加えると破壊されてしまうからです。


■辛い大根おろしを食べるには?

ダイコンの辛み成分はイソチオシアネートが本体で、魚肉などの生臭さを消すばかりでなく、食欲を増進し、消化を促進する働きを持っています。 この辛み成分は、しっぽのほうに多く含まれ、その細胞が細かく破壊されればされるほど辛くなる特徴を持っています。 つまり、大根おろしを辛くしたい場合は、しっぽの部分を使い、目の細かいおろし器ですること。 ただし、辛みは揮発性があり、1時間も経つと失われてしまうので、食べる直前におろすのが、栄養面からいってもベストです。 注意したいのは、生のダイコンは体を冷やす性質を持っていること。そのため手足の冷えを訴えるお子さんには向きません。 このような場合は、天日干しの切り干し大根を使った料理や、おでんなどのような煮物にして食べると胃腸を温め、消化・吸収能力が高まります。


■胃腸を丈夫にする、ダイコンの食べ方

▼消化不良、慢性下痢に
5mm厚さに切ったダイコン100gに水飴250gをかけ、一晩置く。透明な液が出てきたら。大さじ1ずつ、お湯に溶かして1日2~3回飲む。

▼消化不良、胃痛に
ダイコンのおろし汁をコップ1/2杯ずつ、1日2~3回飲む。

▼胃炎、血痰に
ダイコン1本を5mm厚さに切り、白コショウ5粒、薄切りのショウガ3切れ、ミカンの皮適宜を水2カップで3分煮る。 煮汁を1日3回に分けて飲む。

▼胃腸に
ダイコン300gと豚肉200gに水3カップ、醤油大さじ4、酒、黒砂糖各大さじ2を加えてよく煮込み、煮汁のしみたダイコンだけを1日2~3回に分けて食べる。

▼胃のもたれ、胃酸過多に
2cm幅の輪切りにしたダイコンを2~3回に分けて食べる。


■発癌物質を退治する解毒作用も

ダイコンに含まれているジアスターゼなどの酵素類には、解毒作用があることが知られています。 焼け過ぎの魚の焦げに含まれるトリプp1などの発癌物質も大根おろしを一緒に食べることで解消します。 さらに、リグニンと呼ばれる食物繊維を多く含み、 有害物質の排出を促進し、癌細胞の発生を抑制します。 その他、糖尿病による喉の渇き、頑固な咳、 頭痛、風邪、声枯れなど、大人の病気や症状にも有効です。

▼癌の予防に
ダイコン1/2本、ニンジン2本、ゴボウ1/2本、生シイタケ4個を鍋に入れ、浸るくらいの水を加えて強火で沸騰させる。 その後、弱火にして3時間煮込む。煮汁だけを1日3回に分けて飲む。

糖尿病で喉が渇く症状に
ダイコンのおろし汁50gを日常飲用する。

▼喉の痛み、声枯れに
ダイコンのおろし汁さかずき2杯とショウガの搾り汁さかずき1/2杯を一緒に飲む(1日3回)。

▼頭痛に
横になり、ダイコンのおろし汁をスポイトで取り、鼻孔に数滴垂らす。

▼頑固な咳に
ダイコンのおろし汁大さじ1~2に麦芽エキス(60%以上の麦芽酒を含み、咳止めの効果がある)または、水飴適宜を加え、1日3回、温めて飲む。