夜尿症を根本から治す食品
『ギンナン』

ギンナンには、コレステロール値低下作用、ビタミンA・ビタミンB1の吸収促進作用のある 「レシチン」.、 紫外線を受けてビタミンDの前駆体となる(ビタミンDは十二指腸潰瘍でのカルシウムの吸収を20倍促進)「エルゴステリン」などが含まれています。


■腎臓に働きかけ排出をコントロールし、頻尿を治す

ギンナン ギンナンの主成分は糖質です。脂肪はあまりありませんが、コレステロールを減らすリン脂質のレシチンを含んでいます。 またタンパク質が多く、良質であるため、強壮・強精効果が大きいのが特徴です。 ビタミン類では ビタミンA(β-カロテン)ビタミンCビタミンB1が多く、 少量ですがエルゴステリンというビタミンD前駆体も含まれています。 カリウムも豊富です。
ギンナンは、いうまでもなくイチョウの木になる実です。中国ではイチョウは別名「公孫樹」とも呼ばれます。 この名前には、イチョウを植えて大量の実がなるまでに40年以上かかるために、公(領主)が植樹をしてから孫の代になってやっと実るという意味が込められています。 発芽率は100%と、とても生命力の強い樹木です。


■中国では結婚式に新郎新婦が食べる風習が

中国では結婚式の日に新郎新婦がギンナンを食べる風習があります。これはイチョウの持つ生命力にあやかり、子孫を授かりたいという願い(強精作用)が込められています。 その一方で、ギンナンを食べると長時間排尿を我慢できる(縮尿作用)ので、結婚式の間にあまりトイレに立たなくても済むという理由もあるようです。 このようにギンナンには、尿の排泄を調整する働きがあります。3~4歳を過ぎて、夜間におねしょをする場合を夜尿症といい、 これには心理的な要因が大きいようですが、腎機能が出来上がっていないことも原因の一つです。 眠る前の冷たい飲み物の摂り過ぎに注意し気長に見守りたいものですが、そうした夜尿症の小児に、焼いたギンナンを食べさせる療法が、日本でも昔から行われてきました。 これは非常に理にかなった生活の知恵といえます。 なぜなら、ギンナンには、腎臓に働きかけて強精効果を発揮したり、尿の排泄をコントロールして頻尿を治す作用があるからです。 ただし、ギンナンは食べ過ぎると中毒を起こすことがあります。小児の場合は、1日に8~10粒を超えないように注意しましょう。


■夜尿症を治す、ギンナンの食べ方

▼夜尿症に
ギンナンを乾煎りし、殻と薄皮をとって、1日2回、4~5歳は1回2粒、5歳以上は4~5粒をよく噛んで食べる。

▼夜尿症に
薄皮をとったギンナン4粒、もち米2.5kg、水1.5カップでお粥を作る。砂糖小さじ1を加え、1日1回食べる。 2~4週間で効果が現れてくる。

▼体力がなく、痩せているタイプの夜尿症に
ギンナン4粒、アーモンド3g、クルミ、落花生各6gを砕き、米25g、水2カップを加えてお粥を作り、卵1個と氷砂糖一塊を加え、これを1日1回食べる。


■滋養強壮があり、婦人病、メニエール病にも有効

ギンナンは、体の衰えを感じた時や、激しく肉体を消耗したとき、呼吸が苦しくなったり、排尿のコントロールが狂ったときなどに効力を発揮します。 また、気管支喘息、長引く風邪、精力減退、 メニエール病(めまい、吐き気、頭痛)などにも有効です。 さらに、ギンナンに含まれているビロボールやギンゴールといった成分は、結核菌の成長を抑制し、 ブドウ球菌をはじめとする細菌類を撃退する働きがあることも確かめられています。

▼気管支喘息、激しい咳に
ギンナン3~4粒を乾煎りし、殻と薄皮を剥く。これを茹で、黒砂糖、蜂蜜を各少々。水2カップを加えて煮、1日1回食べる。

▼精力減退に
ギンナン4~5粒を日本酒で茹でて食べる。4~5日続けることが肝要。

▼体力減退、風邪が長引くものに
茹でたギンナンを5~7粒食べる。呼吸が苦しく、汗をかきやすい症状にも有効。 痰が多い場合は乾煎りしたギンナンを5~7粒食べる。

▼メニエール病
ギンナンを乾煎りし、殻と薄皮をとって粉末にする。 この粉末5gと乾燥ナツメ2個(15g)を水2カップで半量になるまで煮詰め、1日2~3回に分けて飲む。