子宮体癌

■子宮体癌の原因

子宮体癌は、乳癌と同じように、女性ホルモンのエストロゲンに長期にさらされると発症しやすいといわれます。 子宮体癌は、組織学的にエストロゲンに依存するタイプと、エストロゲンに依存しないタイプに分けられます。 また、子宮体癌の前癌症状として、注目されているのが子宮内膜増殖症です。 このなかの、子宮内膜異型増殖症複合タイプが高エストロゲン状態にさらされて刺激を受けると、癌化するといわれています。 ただし、女性ホルモンとは関係なく発症する子宮体癌もあります。 子宮体癌は発生場所が子宮の奥なので発見しにくい癌の一つといわれます。 検査は、内診と細胞診です。細胞診は、細い長めの器具を用いて、子宮体部の内腔から細胞を取り出してチェックします。 あらかじめ超音波断層撮影を行い子宮の位置などを調べてから行います。痛みはそれほどではありません。 この検査で、要精密検査とされた場合には、子宮内膜の組織を取って調べる組織診や子宮の内部を直接見る子宮鏡診を行い、癌が確定されます。 子宮体癌は、異型増殖などの前癌症状がみられる0期から、癌が骨盤を越えて広がり、腸や膀胱に転移するⅣ期の5つの病期に分類されます。


■子宮体癌の治療

子宮内膜異型増殖症の場合、妊娠出産を希望する人には、プロゲステロンによるホルモン療法を行います。 希望しない場合には、単純子宮全摘術を行います。 Ⅰ期では、単純子宮全摘術、両側付属器切除術、子宮の筋肉へ深く侵入している場合には骨盤リンパ節郭清術や傍大動脈リンパ節郭清術も行います。 再発の可能性が高い場合には、術後に化学療法を行います。 Ⅱ~Ⅲ期に入ると、単純子宮全摘術、両側付属器切除術、骨盤リンパ節郭清術、傍大動脈リンパ節郭清術を行い、術後は化学療法を行います。 Ⅳ期では、化学療法が中心になります。


●子宮体癌の病期
病気 特徴
Ⅰ期 ⅠA期 子宮筋層の1/2未満に広がる
ⅠB期 子宮筋層の1/2以上に広がる
Ⅱ期   子宮体部を越えて頸部に広がる
Ⅲ期 ⅢA期 子宮外膜や骨盤の腹膜あるいは卵巣・卵管に広がる
ⅢB期 膣並びに/あるいは子宮傍組織に広がる
ⅢC期 ⅢC1期 骨盤リンパ節転移がある
ⅢC2期 傍大動脈リンパ節転移がある
Ⅳ期 ⅣA期 膀胱ならびに/あるいは腸粘膜まで広がる
ⅣB期 腹腔内ならびに/あるいは鼠頸部のリンパ節転移を含む遠隔転移がある