【質問】

1年ほど前から息が上がるようになり、風邪をきっかけに心不全が判明し、1ヵ月ほど入院しました。 治療を始めて半年経ちますが、まだ体がだるく、足元がよろけます。今後どうなるのか心配です。
●80歳代・女性


【答】

心臓は収縮と拡張を繰り返すことでポンプの働きをし、全身に血液を循環させています。 このポンプの働きが低下してしまう病気が「心不全」です。 心不全はさまざまな生活習慣病や心臓病が原因で起こりますが、加齢も影響しています。 そのため、高齢の患者さんが多いのが特徴です。 心不全になると、血液循環が悪くなり、肺や全身に血液が停滞してしまいます。 これを「うっ血」といいます。肺のうっ血は息切れを引き起こし、全身にうっ血が起こると、むくみなどが生じます。 風邪をきっかけに心不全が見つかることはよくあります。風邪などの呼吸器感染症が起こると、息切れが激しくなるためです。 また、発熱で心拍数が増えると、さらに心臓に負担をかけることになります。 このようにして心不全の症状が急に悪くなった場合には、ご質問者のように1ヵ月程度入院することも珍しくありません。

◆進行を緩やかにすることが大切

心不全は進行していく病気ですが(下図参照)、適切な治療を行うことで、その進行を緩やかにすることができます。 まず薬による治療が行われます。心臓を保護する薬や、尿量を増やしてむくみなどの症状を改善する薬などが使われます。 進行した心不全には、体内に埋め込んで拍動を調節する小型の医療機器や補助人工心臓による治療、心臓移植なども検討されます。

心不全の進行

◆普段の生活で気を付けること

まず減塩を気を付けます。 塩分を摂り過ぎると血液量が増え、心臓に負担をかけてしまうからです。 過労を避けストレスを軽減する禁煙する過度の飲酒を避ける、風邪や肺炎の予防を心がけることなども大切です。 なお、体のだるさは心不全以外にも多くの原因が考えられますし、足元がよろけるのは加齢による筋肉の衰えが原因かもしれません。 医師と相談し、対処しましょう。

(この答えは、2020年3月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)