■『正常高値高血圧』と診断されたのですが、どういう意味ですか?

【答】

血圧の正常値は最大血圧130ミリ未満、最小血圧85ミリ未満とされており、最大が140ミリ以上、または最小が90ミリ以上だと高血圧と診断されます。 では、例えば最大血圧が135ミリだったとしたらどうでしょうか。基準に照らし合わせれば高血圧の診断基準以下なので、 問題ないと思えるかもしれません。しかし、この数値でも決して油断はできないのです。 日本高血圧学会が2009年に改訂した『高血圧基準ガイドライン』では、最大血圧が130~139ミリ、 または最小血圧が85~90ミリの範囲にある場合を「正常高値高血圧」と命名し、高血圧の前段階であると位置づけています。 正常高値高血圧とは、正常とも高血圧とも取れる曖昧な名称ですが、正常高値血圧の人は間違いなく高血圧予備軍といえます。 何の対策もせずにそれまでの生活を続ければ、高い確率で高血圧に至るでしょう。

ちなみに、正常高値血圧で糖尿病、慢性腎臓病(CKD)、心臓病などを患っている場合は、降圧薬による早急な治療が推奨されています。 健診などで正常高値血圧と指摘されたら、今までの生活習慣を見直してください。 睡眠を十分に取ってストレスや疲労を解消する、適度な運動を行う、緑黄色野菜や海藻を取り入れ、栄養バランスのいい食事を摂る、 などを実践しましょう。