高血圧対策に『味噌(みそ)』

味噌(みそ)は血圧を下げることが調査で判明した、脳卒中や心筋梗塞の予防につながる優良食品です。 味噌汁などで毎日味噌(みそ)を摂ることで、高血圧を防ぎ、ひいては脳卒中や心筋梗塞が起こるのを予防できる可能性があります。 塩分の悪影響を心配することなく、進んで摂取することをお勧めします。 ただし、何でも摂りすぎはよくありません。みそ汁ならば、1日に、具だくさんのみそ汁を2杯程度が適当でしょう。


■味噌(みそ)

塩分摂取量が多いわりに寿命が長い日本人

高血圧を放っておくと、動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞といった、命にかかわる病気を引き起こす恐れがあります。 したがって、まずは血圧を上げないような生活を送ることが、非常に大切です。 高血圧を招く大きな原因は、塩分の多い食事といわれています。 とはいえ、塩分を控えすぎれば、心臓・血管系の病気が高まるということもわかっています。 つまり塩分は摂りすぎても、控えすぎてもいけません。

ところで、私たち日本人の食事は、世界でも塩分摂取量が多い方だとされています。 しかし、日本人の平均寿命は世界でもトップクラスです。 実は、各国の塩分摂取量と血圧の関係を比較すると、本来であれば、日本人の平均寿命はもっと短くてもおかしくありません。 つまり日本人は、摂取している塩分量のわりには、血圧は高くないのです。 これは、先に述べた「塩分の多い食生活が高血圧を招く」という定説と矛盾しています。 なぜでしょうか。
その答えを解くカギの一つが、日本人の伝統食『味噌(みそ)』にあると考えられています。 この謎を明らかにするために、行った実験があります。

その実験では、ラットを使った実験を行い、みその摂取が血圧にどのような影響を与えるのかを調べました。 ラットの中には、食塩を摂っても、血圧が変化しないものもいます。 これは人間も同様で、個人差があります。しかし、実験で使うのは、「食塩感受性」のあるラット。 つまり、食塩を摂ると、それに応じて血圧が上がる性質のものです。
さて、この実験で、ラットに「みそを含むエサ」「みそと同じ濃度の食塩を含むエサ」「普通のエサ」を与えて、 12週間観察しました。みその塩分濃度は2.3%としました。 その結果、みそを含むエサを食べたラットは、血圧はそれほど上昇せず、普通のエサを食べているラットとほぼ同じ血圧でした。 血圧が最も上昇したのは、「みそと同じ濃度の食塩を含むエサ」を食べていたラットです。 ちなみに、雄でも雌でも、血圧の上昇幅に差こそあれ、同じ結果が得られました。
このことから、みその中の塩分は、食塩単独で摂取した場合とは異なった働きをしていることが明らかになりました。 推測されるのは、「日本人は、塩分を塩そのものとして摂るのではなく、みそなどから摂っているため、 血圧の上昇が抑えられるのではないか」ということです。