入浴健康法『温浴の注意点』
温浴は、熱い湯に短く入るより、ぬるめの湯に長めに入る方が効果的です。 ぬるめの湯に入ると、血管が徐々に広がって血行がよくなり、体の隅々まで血液が行き渡ります。 『温浴』は疲労回復やリラックゼーションに効果的ですが、効果的に温浴するには注意点があります。
■神経痛を和らげる効果的な温浴法
「神経痛」を和らげるには、熱い湯に短く入るより、 「ぬるめの湯に長めに入る温浴」の方が効果的です。 ぬるめの湯に入ると、血管が徐々に広がって血行がよくなり、体の隅々まで血液が行き渡ります。 すると、老廃物や疲労物質などがスムーズに運び去られるので、痛みが和らぐのです。 ぬるめのの湯に汗ばむ程度、時間は10分間程度を目安に入るとよいでしょう。 また、温浴中に痛む部分を手でさすったり揉んだりするのも、痛みを和らげるのには役立ちます。 さらに、高齢者や血圧が高めの人には、胸の下くらいまで湯につかる「半身浴」がお勧めです。 心臓にかかる負担が少なくなります。肩が寒い場合は、乾いたタオルを肩にかけるとよいでしょう。
■温泉での長湯はよくない
「温泉」は、水道水を沸かした湯に比べて熱さを感じにくいので、
熱い湯でもつい長湯をしてしまいがちです。
しかし、熱い湯に長時間入ると、のぼせたり、心疾患や脳疾患を起こす危険性があります。
長湯は避け、軽く汗ばむ程度の温浴にとどめましょう。
また、温泉に入るタイミングも大切です。朝は心臓や脳の病気が起きやすい時間帯なので、
起床後すぐに入るのは控えましょう。食後すぐも消化不良を起こしやすいのでお勧めできません。
入るのは朝食後1時間以上たった午前中や、夕方、就寝前がよいでしょう。
特に就寝前の温浴は、リラックス効果でぐっすりと眠れるのでお勧めです。
温泉に入るときは、体を湯の温度に慣らすため、足から上半身に向かって十分にかけ湯をしましょう。
また、ぬれタオル頭にのせると、のぼせ防止に有効です。
なお、冬場の露天風呂は血圧の変動がより大きくなり危険です。
高齢者や心臓病のある人、血圧が高い人などは避けたほうがよいでしょう。
■安全に温浴するポイント
湯の温度が高いほど血圧の変動が大きくなり、心疾患や脳疾患などによる入浴事故の危険性が高まります。
湯の温度は39~40度を目安にしてください。
また、体温が急に上がると血栓ができやすくなります。
温浴の前後には水分を補給しましょう。
その他、温度差を小さくして血圧の変動を避けるために「脱衣所や浴室を暖める」、
もしもの時に溺れるのを防ぐため「胸の前にふたを残して入浴する」、
心筋梗塞などは朝に起きやすいので「朝は入浴しない」、
万一の事故に備えて「家族に一声かけて入浴する」
なども大切なポイントです。