糖質制限②『糖質と癌』
糖質を摂らない食事にすれば、活性酸素の発生量が減って、癌を予防することができる。
■糖質と癌
高糖質、低体温、低酸素で癌細胞は活性化する
癌になる人の数は、50歳頃から急激に増加し、高齢になるほど罹患率が上がっていきます。 この原因は、ミトコンドリアエンジンがメインになったのに、解糖エンジンを動かし続ける食生活にあると考えられます。 はるか昔、私たちの先祖となる生物は、無酸素と低温の過酷な環境の下で、解糖エンジンを働かせて生きてきました。 ミトコンドリアエンジンが生まれたのは、生物が酸素を必要としてからです。 その過酷な環境にあって、盛んに血管を伸ばし、栄養を摂る生命力の旺盛な細胞が、癌細胞だという考え方がります。 免疫学者の安保徹新潟大教授の発言で、「癌細胞は先祖返りした細胞」であり、体温を低体温・低酸素の環境にしたために、 古代の細胞が戻ったのが、癌細胞だというのです。 ミトコンドリアエンジンが37℃ぐらいの温度でよく働くのに対し、解糖エンジンは35℃ぐらいの低体温かつ低酸素の環境で よく作動します。さらに解糖エンジンは糖質を燃料としますから、高糖質、低体温、低酸素の3拍子が揃うと、 癌細胞が活発化するのです。したがって、50歳からの癌予防は、まず糖質を控え、解糖エンジンの働きを抑えることです。
●ミトコンドリアの誤作動を減らす活性さ園外防ぐ
50歳から解糖エンジンの働きを抑えられれば、癌の原因の一つである活性酸素の発生を減らすことができます。 癌細胞は、正常細胞の遺伝子が活性酸素によって傷つけられて生まれます。しかしそれらの癌細胞のほとんどは、 免疫システムが攻撃し、増殖して進行癌になるのを防いでいます。 実は活性酸素も免疫システムの1つで、病原菌などを強い酸化力で退治します。 ところがその酸化力は自らの細胞も傷つけます。 活性酸素が免疫システムの一部である以上、ゼロにはできません。 しかし無駄な活性酸素をできるだけ減らすことはできます。その方法は、50歳からは解糖エンジンを活発化させないことです。 解糖エンジンが活発に働いていると、ミトコンドリアエンジンが誤作動を起こし、活性酸素を大量に発生させます。 このように糖質を控えるとは、癌の予防にもつながるのです。