糖質制限⑧『乳酸菌を増やす』

オリゴ糖や水溶性の食物繊維は乳酸菌を増やし、発酵食品は腸内細菌のバランスをよくします。


■乳酸菌を増やす

腸の手前で菌が死んでも乳酸菌など善玉菌は増加

生きた乳酸菌を取り入れて、腸内環境をよくする方法を『プロバイオティクス』といいます。 ただし、ヨーグルトを食べても、その菌がそのまま腸に棲みつくとは限りません。 乳酸菌やビフィズス菌の大部分は胃酸に弱く、胃で死んでしまうからです。 もちろん、乳酸菌やビフィズス菌を含む食品を食べることが、健康に役立たないわけではありません。 それらの菌が腸に届く前に死んでしまったとしても、善玉菌は増えます。 乳酸菌やビフィズス菌の棲んでいた溶液が善玉菌のエサになるからです。 この考え方をプレバイオティクスといいます。善玉菌のエサになる物質を積極的に摂って、腸内細菌のバランスを整える健康法です。 オリゴ糖や水溶性の食物繊維なども善玉菌のエサになります。

日本栄養・食糧学会の調査によると、オリゴ糖を飲む前は18%だったビフィズス菌が、飲んで1週間後には46%にまで増殖しました。 ところがオリゴ糖の摂取をやめると、1週間で元の数値に戻ってしまいました。 したがって、腸内細菌のエサを一時的に摂るのではなく、毎日摂り続けることが、腸内環境を整える最良の方法なのです。


●不溶性の食物繊維は便の量を増やし、腸の腐敗を防ぐ

水溶性の食物繊維は発酵しやすく、ビフィズス菌が増えやすい特徴があります。 具体的な食品では、昆布やワカメ、メカブ、モズクなどの海藻類、全粒穀物、豆類に豊富に含まれています。 またゴボウ、エシャロット、ニンニク、アボカド、果物類に豊富です。 さらに納豆、オクラ、モロヘイヤ、サトイモなどネバネバした食品にも多く含まれています。

一方、食物繊維には水に溶けない不溶性のものもありますが、これも腸を健康にする重要な役割があります。 不溶性の食物繊維は消化されず、繊維質が腸内のカスや細菌の死骸などを絡め取りながら、便の量を増やします。 不溶性の食物繊維が不足すると、食べ物のカスや細菌の死骸が腸内にとどまるため、腐敗菌が増殖します。 その結果、腸内環境が乱れ、善玉菌を減らしてしまうのです。 含有量の多い食品は全粒穀物や野菜、豆類で、キノコ類や海藻、おからなどにも豊富です。 発酵食品も腸内細菌を元気にします。ぬか漬けは乳酸菌、納豆には納豆菌、味噌は麹菌などが働き、 栄養価の高い新たな成分を作り出しています。これらの菌を腸の中に入れると、腸内細菌のバランスがよくなります。 水溶性や不要性の食物繊維とともに、こうした発酵食品は積極的に摂りたいものです。