高眼圧症
■症状と特徴
眼圧が正常な平均値の上限(およそ21mmHg)を上回るのに緑内障の症状を起こさない状態を高眼圧症といいます。
40歳以上の日本人の約1.4%がこの症状を持っていると推定されます。
自覚症状はありませんが、高眼圧症の人にも緑内障に移行する人と移行しない人がいます。
しかし、予備軍であることは確かです。
眼圧は1日のうちでも変動があり、1回計っただけで診断することはできません。日を変えて測定することも必要です。
緑内障は気づいた時には遅い、ということもある病気ですから、こまめな検診で、治療が必要になる時期を見逃さないようにすることが大切です。
■治療
眼圧や眼底の検査を定期的に行うことが重要です。眼圧が22~25mmHgならそのまま様子を見ます。 眼圧30mmHg以上は、開放隅角緑内障と同じ治療を行います。 治療方法はまず、眼圧を低くするために、眼圧降下薬を点眼します。 これによって効果が見られなければ、炭酸脱水酵素阻害薬の内服も併用します。 それでもまだ効果がなければ、レーザー光線で隅角の排出路を修復する治療や、 眼球に小さな穴をあけて、眼内の房水を眼外の結膜化に流し、眼圧の調整を図る方法もあります。