クッシング症候群

コルチゾールの慢性的な分泌異常


■症状と特徴

顔が丸く膨らんでくる満月様顔貌や赤ら顔、脂肪が腹や肩、首の後ろに増えて逆に手足がやせ細ってくる中心性肥満がみられます。 また、皮膚が薄くなって赤色の妊娠線に似た跡が生じたり、皮下出血が起こります。 ほかに、高血糖、高血圧、性欲減退、筋力低下、多毛、にきび、骨折、女性では無月経などが起こります。


■原因

副腎皮質から分泌されるコルチゾールの分泌過剰は、副腎や脳の下垂体にできた腫瘍が原因です。 また、ステロイド系薬剤を大量に使用した場合に現れることもあります。 ほかには、肺癌などから副腎皮質刺激ホルモンが分泌され、発症することもあります。


■治療

良性の副腎腫瘍や下垂体の腫瘍は手術で摘出します。 悪性だった場合や手術ができない場合は、放射線療法や薬剤療法で治療することもあります。