■高血圧に自覚症状はありますか?

【答】

自分の血圧が高いというのは、たいていの場合、健康診断で知ることになります。 というのも、高血圧には自覚症状がないからです。そのため、血圧が高いとわかっても、検査や生活指導を受けず、 そのまま放置する人もいます。しかし、高血圧の放置こそ、実に危険です。 血圧が高い状態は、常に血管壁に強い圧力が加わっているということで、血管が傷つきやすい状態といえます。 この状態が続くと、血管はだんだんと硬くなって弾力性を失い、動脈硬化が進みます。 その結果、血管が詰まったり破れたりして、脳卒中や狭心症、 心筋梗塞などの命にかかわる病気を引き寄せてしまうことになるのです。 こうしたことから、高血圧はサイレントキラー、いわゆる「静かな殺し屋」と呼ばれています。

他にも、高血圧を放置しておくと、心臓の筋肉(心筋)が厚くなって、心臓全体が大きくなり(心肥大)心臓の機能が 低下していって(心不全)突然死を招くこともあります。 高血圧により動脈硬化が進んで全身の血流が悪くなったり、心肥大・心不全になったりすると、頭痛や肩こり、動悸・息切れ などの症状が起こる場合があります。こうした症状は更年期障害などでも起こりますが、血圧が高い人は自己判断せず、 すぐに病院に行った方がいいでしょう。

高血圧は特別な自覚症状が出ないことから、高血圧と診断されている人は血圧をしっかりと管理してください。

【関連項目】: 『高血圧の症状・サイン』