■高血圧になりやすい性格はありますか?

【答】

血圧が上がりやすい人の性格としてもっともよく上げられるのが「タイプA型」と呼ばれる性格です。 タイプA型の「A」とは、aggressive(攻撃的な)という意味の単語の頭文字です。 1959年に米国の精神科医であるローゼンマン医師とフリードマン医師が、冠動脈疾患を起こしやすい人に特有の性格があることを 数々の臨床経験の中で発見し、タイプA型と名付けました。冠動脈疾患を起こしやすいということは、 その背景に血圧が上昇しやすい病態があると考えられます。

タイプA型の人の特徴としては、怒りっぽい、完璧主義、責任感が強い、忍耐力がある、競争心を抱きやすい、などが挙げられます。 ちなみに、タイプA型と正反対のいわば「のんびりマイペースタイプ」の人は「タイプB型」と呼ばれます。 タイプA型の人は、何事も完璧にしようとして、仕事や家事などを徹底的にしなくては気がすみません。 したがって、そのたびに血圧は過剰に反応し、次第に動脈硬化や心臓の肥大が進行していくのです。 当然、タイプA型の人では、高血圧だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病の危険も大きくなると考えられます。

自分の性格を変えるのは、なかなか難しいものですが、高血圧に陥らないために、 まずは、自分がタイプA型に当てはまるかどうかを自覚することが大事です。 自分がタイプA型だと思ったら、タイプB型のようなのんびりした生き方を意識してみましょう。