■いい医師を選ぶ目安はありますか?

【答】

高血圧は今や一般的な病気で、現在、胃腸科や神経内科、整形外科を専門にする医師でも高血圧の診断・治療をしています。 高血圧を専門にする医師でなくても、当然、高血圧や降圧薬に関する知識がしっかりしている人もいますが、 中には頼りないと思われる医師がいることも確かです。そこで、高血圧を理解している医師か、 そうでないかを見極めるポイントを見分けるポイントを述べておきましょう。

▼首筋とお腹に聴診器を当てる
首筋の頸動脈、お腹の中心よりやや左にある腎動脈という血管に聴診器を当てる医師は、 高血圧や血管病に対して詳しい、と考えられます。

▼左右両方の血圧を測る
動脈硬化の進み具合などで左腕と右腕の血圧が違ってくることがあります。 このため、両腕の血圧を測る医師は高血圧を理解しているといえます。

▼日常生活の血圧を重視する
血圧は、日常生活の中でこそ、正しい数値がわかるのです。 そのため、家庭血圧計の情報を重視する医師は、高血圧に詳しいことがわかります。

▼生活習慣の指導に熱心
血圧が著しく高い場合を除いて、初診時から降圧薬を処方するより、 生活習慣の指導を熱心に行ってくれる医師は、頼りにできます。 本来、降圧薬は生活習慣を改善しても血圧が下がらない人に処方すべきです。

以上の4項目のうち、当てはまらない項目が多い医師に頼るのは、慎重になった方がいいかもしれません。 なお、2008年4月に高血圧専門医師制度が発足しました。高血圧専門医とは、高血圧学会が高血圧の専門医と認めた医師のこと。 もし、気になる人はインターネットで高血圧専門医を探してみるといいでしょう。