糖質制限「隠れ糖質」

糖質を制限しても血糖値が低下しないのは、知らぬ間に摂っている『隠れ糖質』が原因の一つです。


■まずは主食を減らし、付け合せを考える

ご飯やパン、甘いものなどに糖質が多いことは知られていますが、糖質は思わぬ食材や料理に潜んでいます。 それらは『隠れ糖質』と呼ばれています。 「糖質を控えているのに、血糖値が下がらない」など、思うような結果が出ない人は、気付かぬうちに糖質を摂っているのかも しれません。最近、糖質制限が話題となっているため、糖質制限をするには何をすればいいのか迷っている人がいます。 そのような場合は、「ご飯を豆腐に変える」のが一番簡単な方法です。 まず、主食の糖質を減らし、付け合せのおかずを考えるのがよい方法と考えられます。 「ご飯を食べない代わりに何でも食べ放題」と勘違いすると、栄養のバランスが崩れ、「隠れ糖質」の摂取につながってしまいます。 バランスの良い食事を心がけるためにも、食材や料理にどんな栄養が含まれているかを確認することが大事といえます。


■「隠れ糖質」を含む食品は何か?

それではどんな食材や料理に「隠れ糖質」が潜んでいるのでしょうか?
わかりやすいのは、餃子、焼売、春巻きなどの皮など、小麦粉でできているもの。 餃子の皮約5枚でご飯茶碗半分の糖質が含まれているので油断できません。 また、カレーやシチューなどは、「とろみ」をつけるために小麦粉、片栗粉が使われています。 これも「隠れ糖質」が多い料理です。
一方、見逃されがちなのが調味料です。糖質が多いのは砂糖とみりん。 低カロリーでヘルシーな和食でも気は抜けません。お勧めの調味料は、ポン酢。 鶏肉も照り焼きではなく、蒸してポン酢で食べれば、美味しく糖質を減らせます。 ですが、すし飯など、酢に砂糖を加えると「隠れ糖質」料理となるので、味付けは薄味を基本に。 ソースやトマトケチャップ、めんつゆ、ドレッシング、焼き肉のたれなど、甘みの強くない調味料にも意外と砂糖が多いので、 使いすぎないことがポイントです。

糖質が多いお酒といえば、ビールと日本酒が挙げられますが、実は最も多量に含まれるのは梅酒です。 甘くて口当たりがよいので、飲みすぎないようにすることはもちろん、甘さ控えめのタイプを選ぶ、炭酸で割るなど、 飲み方を工夫するとよいでしょう。

糖質制限を成功させるコツとして「隠れ糖質」に気を配るのはよいですが、神経質になりすぎて、 一切糖質を摂らないのも考えものです。また、カロリーの過剰摂取は肥満を招き、血糖コントロールにもマイナスなので、 食べ過ぎには十分注意してください。


■隠れ糖質Q&A

▼隠れ糖質を見つける方法はありますか?
最も簡単かつ的確なのは「栄養成分表示」をチェックすることです。 タンパク質・脂質・炭水化物・ナトリウムは必須項目なので、カレー粉などの加工品にも表記されています。 この表示の炭水化物量を確認してから購入する習慣をつけると「隠れ糖質」の防止につながります。

▼外食時は「隠れ糖質」がわからないのですが?
確かに調理済みで出てくるとわかりづらいですが、見た目と味である程度「隠れ糖質」を見抜くことはできます。 まず、「とろみ」と「照り」に注意。前者は、小麦粉や片栗粉、後者はみりんや砂糖が使われています。 さらに、味が濃く、甘みが強い料理は思った以上に砂糖が加えられていることもあります。 「調味料だから」と安心はできません。

▼簡単に「隠れ糖質」を防ぐ方法はありますか?
糖質制限に「隠れ糖質」まで加わると「いったい何を食べればいいの?」と迷ってしまうかもしれません。 そんな糖質制限の入門者には、「白いご飯は白い豆腐に変え、お酒のつまみは肉じゃがでなく枝豆に」がお勧めです。 豆腐は、糖質が少ないうえに、植物性タンパク質も摂れるので、糖質制限では上手に活用したい食材の一つと言えます。