「隠れ糖質」対策

知らぬ間に増える「隠れ糖質」対策として、美味しく、バランスよく食べるコツを紹介します。


■隠れ糖質を減らす「実践」

糖質制限の落とし穴ともいえる「隠れ糖質」について解説しましたが、ここではより具体的に撃退するコツを紹介します。 知らぬ間に摂ってしまうのが「隠れ糖質」ですから、摂らないように心掛け、食べ方や調理法をほんの少し工夫するだけでも 十分防ぐことができます。 ただし、糖質制限で血糖コントロールする場合「隠れ糖質」を防ぐだけでは成果を上げるのは難しいので、 主食のご飯やパン、麺などを減らしたうえで行うのが基本です。


▼中華料理は「隠れ糖質」が多め
中華麺1玉(180g)には約70gの糖質が含まれます。餃子やシューマイ、春巻き、ワンタンの皮、とろみをつけた料理に 「隠れ糖質」は多いもの。また、餃子やシューマイは一口サイズだと、パクパクとと食べてしまうので、 「気付いたときには糖質オーバー」ということにもなりかねません。
対策としては、餃子やシューマイの代わりに大根を使うなどの裏技もあり、また「3個まで」と決めて食べ過ぎを防ぐのも 意外と効果があります。

▼肉のおかずは味付けがポイント
良質のタンパク質を含む肉類。種類や部位によって差はありますが、もともと糖質は少ないもの。 ただ、ハンバーグやつくねのようにつなぎに小麦粉やパン粉などを使ってデミグラスソースやトマトケチャップで食べると、 「隠れ糖質」は、一気に増加。焼き鳥を食べるなら、タレではなく、塩を選べば問題ありません。
対策としては、肉のおかずは大根おろしとポン酢で食べるのがお勧め。照り焼きは要注意!

▼果物の果糖を見逃さない
「健康のために、毎朝果物を食べる」という人は多いもの。 しかし、種類によっては糖質が多いので、知らぬ間に糖質の摂り過ぎになっている可能性も。 バナナは糖質に加え、デンプンも含まれるので糖質含有量は、可食部100g中22.6gとトップ。 リンゴ、ブドウ、キウィ、柿、ミカンなどは100g中に糖質が10g以上含まれています。
対策としては、果物はビタミンやミネラル、食物繊維など栄養素の宝庫なので、「どの果物にどれくらい糖質が含まれるか?」 を意識し、食べ過ぎに注意しましょう。

▼野菜の糖質も見逃さない
果物よりは糖質が少なめですが、野菜の中にも「隠れ糖質」が潜んでいます。 イモ類やトウモロコシは有名ですが、意外なところではトマト。健康野菜の代表格ですが、100g中33gとやや多め。 他にも、100g中17.5gの糖質を含む、カボチャ、タマネギ、レンコン、ゴボウ、ニンジン、そら豆なども 糖質を気にした方がよい野菜です。
対策としては「隠れ糖質」に気をつけながら、糖質の少ない大豆、キュウリ、レタス、大根、モヤシ、セロリ、シュンギク、 白菜などと組み合わせて摂るとよいでしょう。

▼甘いお酒はNG、炭酸割りが◎
酒類は糖質が多いビール、日本酒などの「醸造酒」と糖質が少ないワイン・焼酎・ウィスキーなどの「蒸留酒」に分けられます。 「隠れ糖質」を指摘したいのが梅酒。体に良いイメージがあり、しかも蒸留酒のホワイトリカーを使っているのですが、 たっぷりの氷砂糖で漬けるので糖質はかなり多くなります。
対策としては、糖質制限中にお酒を飲むときは、ウィスキーや焼酎の炭酸割りを。 梅酒などの糖質が高いお酒を飲むときも、炭酸で割るのが糖質減らしのコツです。

▼とろみ料理はスープに変更
じゃがいも・人参といった糖質の多い野菜を入れ、スパイシーな味わいでご飯が進む「カレー」。 小麦粉でとろみをつけているため、「隠れ糖質」の代表的な一品。 シチューやグラタン、コーンポタージュなどの仲間です。
対策としては、とろみ料理をサラサラのスープに。カレーやシチューは糖質の少ない野菜を選び、スープカレーに。 ポタージュはコンソメスープにすればOK!

▼低カロリー食材にも「隠れ糖質」
低カロリー食材の定番「コンニャク、しらたき、ところてん」などと似たような食感の「春雨」は、 ジャガイモやサツマイモからできているので「隠れ糖質」食材。 また、糖質も脂質も少ない魚も味付で糖質量が増える危険性があります。
対策としては、春雨は食べ過ぎに注意(しらたきの代用がお勧め)。 低カロリー&低糖質も塩や酢、香辛料などを中心に、”薄味”を心がけましょう。