パッションフラワー

不安解消と不眠症の伝承治療薬

パッションフラワーのエキスには、不安を和らげ精神状態を良くする効果があり、 寝付けない時や緊張時の精神のリラックスに働くハーブとされています。古くから不安解消と不眠症の治療薬として使われてきました。 人によってはバレリアンよりパッションフラワーの方が向いている場合もあります。 臨床実験により、標準化されたパッションフラワーエキスは坑鬱薬と同じように不安を和らげ状態を良くする効果が証明されています。 研究の結果、パッションフラワーはマイナス思考の改善やアルコール依存症、 ベンゾジアゼピン服用中止時の不安の緩和に効果があることが分かっています。 また、パッションフラワーはアヘン中毒からの回復時の不安の改善や鎮静剤の禁断症状による不安に関連した不快感を緩和します。 パッションフラワーとバレリアンのコンビネーションは不安解消に特に効果があり、不安などの症状改善に理想的な成分です。 なかなか眠れない夜や、プレゼンテーションや面接の前にお勧めのサプリメントです。


■パッションフラワーとは?

パッションフラワー パッションフラワー(和名:トケイソウ[時計草])は、中央アメリカや南アメリカの熱帯・亜熱帯域が原産地のツル性常緑多年草です。 和名は3つに分裂した雌しべが時計の長針、短針、秒針のように見える特徴のある花を咲かせることに由来します。 英名 passion flower は「キリストの受難の花」の意味で、イエズス会の宣教師らによってラテン語で flos passionis と呼ばれていたのを訳したものです。 16世紀、原産地である中南米に派遣された彼らは、この花をかつてアッシジの聖フランチェスコが夢に見たという「十字架上の花」と信じ、 キリスト教の布教に利用しました。 彼らによればこの植物はキリストの受難を象徴する形をしており、花の子房柱は十字架、3つに分裂した雌しべが釘、副冠は茨の冠、 5枚の花弁と萼は合わせて10人の使徒、巻きひげはムチ、葉は槍であるなどと言われました。

パッションフラワーは先住民族の間では古くから自然の精神安定剤として利用されてきました。 また、ヨーロッパでも植物性精神安定剤として広く知られ、習慣性や嗜眠状態を誘発しない鎮静作用として、不安や緊張の解消、不眠症の治療に利用されています。 ドイツのコミッションE(ドイツの薬用植物の効能に関する公的評価委員会)からも、安全と効果を認められた安心・安心なハーブです。 パッションフラワーの葉にはアルカロイド類とフラボノイド類が含まれており、 アルカロイド類は神経伝達物質の分解を阻止し、フラボノイド類は鎮静作用をもたらします。 鎮静剤を常用すると、薬がないと眠れなくなってしまうことや、鬱病を誘発することがありますが、 パッションフラワーは神経系をリラックスさせ、習慣性とならない鎮静作用があるのが特徴です。 作用が穏やかなので、子供や高齢者も安心して使用することができます。 さらに、血圧降下作用や神経性の喘息発作、てんかん、過敏性腸症候群、月経前の緊張、神経痛や帯状疱疹の痛み、 ヒステリー、神経の興奮やイライラ、不眠、更年期障害などの緩和にも効果ががあるとされています。