プラセンタ

プラセンタ』には、 「弱った肝臓を丈夫にする、自律神経の働きを整える、疲労回復、便秘や冷え性を解消する、肌荒れを防ぐ」 などの効用があるといわれています。その他にも股関節痛・腰痛・膝痛・リウマチなどの関節痛から、 更年期障害・C型肝炎・耳鳴り・難聴・鬱病・アトピー性皮膚炎まで、 プラセンタは、現代医学が手こずる難治の病気に対して、驚くような効果を発揮することが多いといわれています。 プラセンタ療法の歴史は古く、クレオパトラやマリー・アントワネットなどが美容や健康、 アンチエイジングのために使っていたといわれています。


■「プラセンタ」とは?

胎児の発育のためには必要不可欠な組織

プラセンタ(胎盤) 『プラセンタ(Placenta)』は英語で「胎盤」を意味します。
プラセンタ(胎盤)は、胎児の発育のためには必要不可欠な組織で、 胎児への栄養補給のために各種栄養素がこの組織に集積し、 多数の生理活性物質が産生され貯えられていることが知られています。

私たち哺乳動物はその誕生に当たり、母胎と胎児の仲立ちをするプラセンタ(胎盤)のおかげで、 母胎から十分な酸素と栄養を受けて健やかに発育することができるのです。 プラセンタ(胎盤)と胎児はへその緒(臍帯)でつながっていて、へその緒は弾力性及び伸展性にすぐれ、 その中に血管が走っています。プラセンタ(胎盤)の形成は受精後約5週目からはじまり、13週頃になって完成します。 プラセンタ(胎盤)は、母親のお腹の中で、わずか10ケ月の間に1個の受精卵を一人の人間にまで育て上げる驚異的な働きを持った組織です。


●歴史に見るプラセンタ

プラセンタは、紀元前から世界で用いられてきた長い歴史があり、 西洋では、古代ギリシャの”医聖”ヒポクラテスが利用していたと言われています。 中国では、秦の始皇帝が不老不死を願い用いられたと伝えられており、 現在でも家畜の胎盤を薬として保存している地域があります。 エジプト女王クレオパトラや、フランスの王妃マリー・アントワネットは、いつまでも若々しくを願い プラセンタを利用していたそうです。 日本では 古くから、赤ちゃんが生まれるとへその緒や乾燥させた胎盤を大切に保管していたました。 これは子供が病気をした時の命を守る薬として使われていたためですが、 現代では様々な薬が開発され、この習慣だけが残っています。

■プラセンタ(胎盤)の役割

まず、卵子と精子が出会って生じた受精卵が、子宮内壁に着床することに端を発します。 着床した受精卵の表面からは、絨毛が無数に出て、やがて着床面の絨毛だけが成長し(他の絨毛は退化)、 母体の子宮内壁と結合して平たいホットケーキ状(円盤状)の臓器がつくられます。 これが「胎盤(プラセンタ)」です。 胎盤は、胎児と母体とをむすびつけるとともに、両者を隔てる役割を果たします。 母体から胎児への栄養や酸素などは、母体の血液から胎盤を通って、胎児の血液に入り、 逆に胎児の老廃物は、胎盤を通って母体の血液中に捨てられます。 この際、両者の血液が交じり合うことはありません。胎児側の血液は、絨毛内の胎児血管を循環し、 母体の血液は絨毛間腔を満たすのみです。 母体と胎児の血液型が異なっても、拒絶反応を起こさずにすむのはこのためです。 また、胎盤は、母体側に異常が起きた時には、胎児を保護する障壁の役目を果たします。

受精卵の大きさは、はじめは直径0.1ほどですが、約280日後の出産時には、 重さ3~4kg、体長およそ40cmの胎児にまで成長します。 その間、胎盤も、胎児の成長を助けながら拡大し、出産時には直径約15~20cm、厚さ約1.5~3cm、重さ約500gになります。 このように出産までの10カ月に満たない短期間に、胎児は急速に発育するのですが、 そのために重要な働きをするのがとりもなおさず、この「胎盤(プラセンタ)」というわけです。 私たち哺乳類は文字通り、胎盤のおかげで、この世に元気に生まれ出ることができるのです。 そして、胎盤は出産によって、その役割を終了すると、後産として体外に排出されることになります。


■プラセンタの栄養成分

プラセンタは生理活性物質の宝庫

前述したようにプラセンタとは哺乳動物の胎盤のこと。胎児が母親の胎内にいる間、胎盤は胎児と母親とを結んで 胎児の生命を維持し、その成長を促すというきわめて重要な働きを担っています。 わずか10ヶ月でたった1個の受精卵を約3キロの赤ん坊に育て上げることができるのは、胎児の発育に必要なあらゆる栄養と、 生理活性物質(体の働きを活発にする物質)が、胎盤に豊富に含まれているからです。 しかも、胎盤は、胎児に栄養を供給するだけでなく、肺や肝臓・腎臓の役目を代わりに担ったり、ホルモンを作ったり、 免疫力を強化したりして、胎児にとって「万能の臓器」ともいうべき働きをします。

プラセンタに含まれている成分を具体的にあげてみましょう。
たんぱく質・脂質・糖質の三大栄養素のほか、ロイシン、リジン、バリン、スレオニン、イソロイシンなどの必須アミノ酸 に加え、グリシン、アラニン、アルギニンなど十数種類のアミノ酸や活性ペプチドのほか、 ムコ多糖体、脂肪酸、核酸などが含まれています。 また、ビタミンB1・B2・C・D・E、ナイアシンなどのビタミン類のほか、マグネシウム、カルシウム、カリウム、 リン、亜鉛、鉄などのミネラル類が豊富な上に、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、ヒアルロニダーゼなど、 少なくとも100種類以上の酵素が含まれています。

特に注目されるのは、細胞の増殖を強く促して組織の修復を助ける成長因子など、 再生医療の分野で重要視されている生理活性物質も多いことです。 プラセンタの原料の胎盤には、「HGF(肝細胞増殖遺伝子)」 という成長因子が豊富に含まれています。HGFとは、ねずみの肝臓を1/3に切除しても、2日後には1/3が修復され、 1週間後にはもとどおりの大きさに戻ることから発見された、成長因子の一つです。 このような成長因子は、肝臓だけでなく、体の多くの内臓や組織に存在します。 内臓や組織の細胞が傷つくと、それを修復するために増えることや、神経の修復作用があることがわかっています。 そして胎盤は、細胞分裂を繰り返しているだけに、HGFが豊富なのです。 プラセンタがさまざまな痛みに効果を発揮するのは、豊富な栄養や生理活性物質がもたらす薬理作用によります。 その薬理作用の主役がHGFと思われます。 特に細胞を活性化して傷んだ組織を修復する作用や血行を促す作用、炎症を抑える作用などが活発になるため、 痛みが顕著に改善するのです。


●プラセンタの各種成分と働き

▼主なアミノ酸
ロイシン・・・・・坑脂肝作用
ヒスチジン・・・・・アレルギーの緩和作用
アルギニン・・・・・肝臓機能障害などの解毒作用
アスパラギン酸・・・・・エネルギー化における代謝促進
グルタミン酸・・・・・代謝促進・解毒作用
グリシン・・・・・代謝コントロール・血管拡張・解毒作用
メチオニン・・・・・解毒・強肝作用
シスチン・・・・・美白作用
・他11種類

▼主な酵素
アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、ヒアルロニターゼ、多種百種類
特に重要なアルカリホスファターゼは、ほとんど全ての組織細胞に存在しており、 細胞に栄養源を送り込む時の調整役として働くもので、合成不可能な酵素です。

▼主なビタミン
ビタミンA・・・・・上皮細胞を保護発育・細菌に対する抵抗力を増進
ビタミンB1・・・・・糖質代謝の補酵素として作用
ビタミンB2・・・・・発育を促進・細胞内の酸化還元に関与
ビタミンB6・・・・・皮膚の健康を保つために必要・皮膚の抵抗力を強めカブレやニキビを予防、タンパク質の代謝に関与
・他9種類

▼主なミネラル
ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、リン(P)、他4種類
Ca・Pは骨や歯等の硬組織の成分です。Na・Kは細胞液の浸透圧を調整します。

▼核酸関連物質
ウラシル、アデニン、グアニン、チミン、シトシン
核は細胞の内呼吸・成長タンパク合成等の機能を持っています。DNAは核酸抗生物質で、 生命の基本物質でタンパク合成を行います。

▼主な糖類
グルコース、ショ糖、ムコ多糖体、他
主なものにヒアルロン酸があり、ムコ多糖類が減少すると皮膚の水分が低下し、 コラーゲンの不溶性による小じわやタルミの原因となります。

▼主なタンパク質
アルプミン、グロプミン、他
身体の一部となって働きます。

■その他

プラセンタに関する研究は数多いのですが、いまだ解明されていないことも多くあります。 たとえば人間以外の動物では肉食動物ばかりでなく草食動物までもが、出産直後の自分の胎盤を食べてしまいます。 これは、一説には出産のにおいを消し、外敵から身を守るためといわれているのですが、より有力な説として、 栄養豊富な胎盤を食べることによって、産後の体力回復に役立てるためとの説があります。 胎盤には母乳の分泌を促進する作用もあり、子供を育てるためにも有用です。 動物の生きる知恵のなせるわざともいえますが詳細は解っていません。 プラセンタは、現代科学をもってしても未だ未知なる部分の多い、偉大でかつ神秘性を秘めた組織なのです。


■ラセンタ関連関連項目

更年期障害に
更年期障害の治療はホルモン補充療法が主流ですが、最近、体に優しい「プラセンタ療法」が注目されています。 プラセンタはホルモンの分泌や自律神経の乱れを正す妙薬で、更年期障害がらくらく軽快するといわれており、 プラセンタ療法で、ほてりやイライラが消えたばかりか、月経が再開されたという例もあります。

膝痛・関節痛対策に
現代医学をもってしてもなかなか改善しない、つらい膝の痛みや不快症状の改善に極めてよく効くとして、 今、臨床医の間で大きな注目を集めているのが、「プラセンタ療法」です。 プラセンタを用いた治療では、「膝の痛みが取れた」「歩けるようになった」「正座ができた」 「階段の上り下りも平気になった」という患者さんが続出しています。 膝痛には、変形膝関節症のほか、関節リウマチや半月版損傷、靭帯損傷など、 さまざまな原因がありますが、そのいずれにも、プラセンタは大きな改善効果を発揮しています。 プラセンタには、細胞を活性化し傷んだ組織を修復する作用や血行を促進する作用、 炎症を抑える作用などがあり、それらが複合的に働いて、磨り減った膝の関節軟骨が修復されると同時に、 痛みや腫れが引いて、つらい膝痛を改善します。

変形股関節症に
股関節痛が和らいで手術を回避でき、杖が不要になる人も多い「プラセンタ療法」が話題になっています。

脊柱管狭窄症に
血流促進と神経修復のW効果で脊柱管狭窄症に伴う間欠性跛行が回復する「プラセンタ療法」が話題になっています。