高LDLコレステロール・高中性脂肪対策によい食品『大豆製品』

大豆』は、昔から「畑の肉」といわれるように良質な植物性のたんぱく質・食物繊維・脂質・糖質が バランスよく多量に含まれており、ビタミン、ミネラルも豊富です。しかも、脂質の50%以上がリノール酸です。 また、レシチン・イソフラボン・サポニンも含有され、非常に栄養価の高いバランス栄養食になっています。 レシチンは、善玉のHDLコレステロールを増やして、悪玉のLDLコレステロールを減らし、中性脂肪も減少させます。 サポニンは、コレステロールの代謝を促進しコレステロール値を下げる効果があります。 イソフラボンは悪玉コレステロールを肝臓に戻し、LDL善玉コレステロールを増やす働きをします。 さらに、大豆にはコレステロールを減らして、動脈硬化を防ぐ働きをする不飽和脂肪酸が多く含まれています。 不飽和脂肪酸は肝臓でのコレステロール分解促進に関連が深い成分であり、コレステロール値を減少させるのに 重要な働きを持っています。大豆にはこの不飽和脂肪酸がとても豊富です。


■大豆の健康長寿効果

下記のように、大豆には、アディポネクチンを増やす働きのある大豆たんぱくや、大豆イソフラボン、 大豆レシチン、大豆サポニンなど、実に多くの有効成分が含まれています。 したがって、大豆食品を毎日食べれば、肥満や動脈硬化・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病を退ける効果が期待できます。 実際に、元気で長生きをしている人ほど、大豆を好んで食べていることがわかっています。

例えば、健康・体力づくり事業団の調査では、100歳以上の人が毎日大豆食品を食べる割合は、 男性で49.3%、女性で48.2%にも達しました。つまり、元気で長生きな人の2人に1人は、毎日大豆食品を食べている ということになります。反対に、大豆食品をほとんど食べないと答えた人は、男性で3.6%、女性で5.3%しかいませんでした。 また、日本一平均寿命の長い沖縄県では、ほとんどの人が豆腐を毎日食べるのを習慣にしています。 沖縄県の豆腐消費量は、何と全国平均の2倍近くに達します。ちなみに、沖縄の島豆腐は、製法も大きさも内地のものとは 異なるばかりか、いろいろな料理に利用され、住民の重要なたんぱく源となっています。 さらに、日本の長寿村の研究を長年行ってきた近藤正二東北大学名誉教授(故人)によれば、 長寿村では大食いの人はいないばかりか、何らかの大豆食品を毎日食べていることもわかっています。

豆腐や納豆といった大豆食品に含まれる大豆タンパク質には、血中コレステロール値を下げる作用があるといわれており、 アメリカの食品及び医薬品の行政を行う連邦機関FDA(米国食品医薬品局)は、 大豆タンパク質のコレステロール低下作用を公式に発表しています。
大豆食品は健康長寿には欠かせない食品です。 みなさんもぜひ、毎日の食卓に大豆食品を取り入れてみたらいかがでしょうか。


●大豆タンパクでコレステロールを低下

大豆を食べることでなぜコレステロールが下がるのか、ご説明しましょう。
大豆は良質のタンパク質を含む食品で、肉類にも引けを取らない栄養価の高さから、「畑の肉」とも呼ばれているのは ご存知のことと思います。この「大豆タンパク」には血中コレステロールを低下させる働きがあります。 腸内で消化を助ける胆汁酸は、肝臓でコレステロールから生成されています。 大豆製品を摂ると、腸管内で大豆たんぱくが胆汁酸と結合し、体外に排出されます。 胆汁酸を新たに作るため、血中から肝臓へコレステロールの取り込みが増加。 そのため、結果的に血中のコレステロール量が低下します。 さらに、大豆タンパクは善玉コレステロールの活性を促して、血管内にへばりついた悪玉コレステロールを肝臓へ運ぶ手助けも してくれるのです。大豆タンパク質のほかにも、総コレステロールを低下させる大豆レシチンや血中の脂質の低下が期待できる 大豆サポニンを豊富に含むため、血液の脂落としには、まさにうってつけの食材といえるわけです。 加えて、腸内で善玉コレステロールのエサとなるオリゴ糖や、体のサビ取りをして生活習慣病の改善を助ける大豆イソフラボンが含まれていることも見逃せません。


●関連項目

納豆
ある有名病院の臨床試験で、コレステロール値や中性脂肪値が高い人が毎朝30グラムの納豆を食べると、 コレステロール値や中性脂肪値の数値が低下するとの結果がでました。 また、別の試験では、納豆の主原料である大豆自体に、動物性たんぱく質を大豆たんぱく質に置き換えて摂取する場合に、 LDLコレステロールを低下させる、中性脂肪を低下するなどの血中脂質に対する有効性が報告されています。
また、納豆を食べるなら「黒豆大豆納豆」がお勧めです。 納豆のネバネバの元であるナットウキナーゼには、血液をサラサラにして血流を促進させる効果があります。 特に黒豆の納豆では、黒豆に含まれるアントシアニンは、活性酸素を除去することで毛細血管を保護・修復します。 黒豆納豆がお勧めな理由は、このように大豆の働きであるコレステロールの体外への排出を促しながら、 血液や血管に働きかけてくれる、相乗効果を発揮するからなのです。 ナットウキナーゼは、1日に2パックの納豆を食べれば、必要量を摂取することができます。

粉末豆乳
無理な減量や運動不足で筋肉が衰え、体重は軽いのに体脂肪率の高い「隠れ肥満」が増えています。 ダイエットによって体重が減っても、体脂肪率が下がらないのは、筋肉不足が原因です。 筋肉を減らさず痩せるには高たんぱく・低カロリーの食品を摂ればよく、 そのためには、大豆製品、なかでも『粉末豆乳』が最適です。

枝豆
体験談①枝豆が腸内の脂質を絡め取り体外に排出!検査数値はすべて正常!体力すこぶる好調。

豆乳
体験談①総コレステロール280から200に下降!日課の豆乳で体調万全!肌も艶々。

大豆たんぱく質とβ-コングリシニン
『大豆たんぱく質』については従来から健康によいとされてきましたが、生理機能についての研究で、 コレステロール、中性脂肪、内臓脂肪を減らす機能があることか明らかになってきました。

アディポネクチンを増やす「β-コングリシニン」
今までに、アディポネクチンを増やす食品が続々と見つかっていますが、 中でも強力な作用を持つのが「大豆」に含まれる 『β-コングリシニン』という成分です。