変形性脊椎症の治療
『変形性脊椎症』は加齢と関係しているため、年を取れば誰にでも起こる可能性があり、 一般に、保存療法による治療が行なわれます。 治療の中心になるのが「薬物療法」です。痛みを抑える「消炎鎮痛薬」、筋肉の緊張をほぐす「筋弛緩薬」などを使います。 内服薬のほか、外用薬や座薬を使うこともあり、痛みが強い場合は「神経ブロック」を使うこともあります。 そのほか、腰を支える腹筋や背筋を鍛えたり、腰椎を引っ張る「牽引療法」を行なったり、 腰を保護するために「コルセット」を装着することもあります。 また、血流をよくして痛みを和らげるために、ホットパックなどで腰を温める「温熱療法」も効果的です。
- 【関連製品】
- 『腰痛サポーター』
- 『腰痛予防コルセット』
- 『牽引治療器』
- 『低周波治療器』
- 『磁気治療器』
●自宅ででき腰痛対処法
腰に痛みがある場合、医療機関で受ける治療のほかに、自分でできる対処法もあります。 癌や感染症などの病気がない場合は、姿勢の矯正や、腹筋や背筋などを鍛えることで痛みを軽減できることも多く、腰の痛みの予防にも効果的です。
◆正しい姿勢
正しい姿勢を身に付けることで腰の痛みが軽減されることもあるため、普段から姿勢に気を付けることが大切。 ただし、脊柱管狭窄症のある人は、多くの場合、正しい姿勢よりも少し前かがみの姿勢の方が楽になります。
- ▼正しい姿勢
- 壁を背にして立ち、腰と壁の間に手のひらが入るくらいの隙間がある状態が適切な姿勢。
- ▼物を持つとき
- ・膝を伸ばしたまま持ち上げると、腰への負担が大きくなるので、膝をつき、体に引き寄せてから持ち上げることで、負担を減らすことができます。
- ・物を持ち運びする際には、腕を伸ばしたままだと、重心が体から遠くなって脊椎に無理な力がかかるので、 物を体に引き付けて持つようにすると、重心が体に近づき、負担が軽くなります。
●腰の周りの筋力を鍛える運動
- ▼腰やお尻の筋肉を伸ばす運動
- 仰向けに寝て、ゆっくりと片方の膝を胸に引き寄せ、両手で抱える。 そのまま5~10秒間静止し、ゆっくりと脚を下ろす。10回程度繰り返したら、反対側の脚も同様に行う。
- ▼腹筋を鍛える運動
- 仰向けに寝て、膝を曲げる。おへその上に手を置き、おへそを見るつもりで頭をゆっくり上げる。 頭を上げた状態で5~10秒間静止したら、ゆっくりと状態を元に戻す。10回程度繰り返す。
- ▼背筋を鍛える運動①
- 仰向けに寝て膝を曲げ、脚を左右に少し開く。両腕は体の横に置く。 腕にできるだけ力をかけずに、そのままゆっくりとお尻を5cmほど持ち上げ、5~10秒間静止したら、ゆっくり下ろす。 10回程度繰り返す。
- ▼背筋を鍛える運動②
- うつぶせに寝て、おなかの下に丸めたタオルなどを入れる。 あごを引き、状態を床から10cm程度上げ、5~10秒間静止したら、ゆっくりと下ろす。 10回程度繰り返す。