変形性腰椎症
『変形性腰椎症』は、高齢者に多く見られる腰痛です。
■症状と特徴
高齢者の腰痛の主な原因となっているのが、変形性腰痛症です。 体重を支えるために大きな負担がかかる腰椎部分は、加齢や長年にわたる労働などの影響を受けやすく、腰痛を引き起こします。 腰がだるい、重い、鈍く痛むといった症状の他に、脚に痺れや冷えを感じることもあります。 腰から臀部にかけての広い範囲で痛みを感じることもあります。 変形性腰椎症があっても症状がない場合もあり、X線写真を撮った際に偶然見つかることもあります。
■原因
腰椎の骨の変化すなわち椎骨の変形だけではなく、椎間板の変性(質や形の変化)のいずれか、あるいは、両者が合わさって、腰周辺に痛みを引き起こします。
■治療
症状がない場合は、治療の必要はありません。症状があっても、できるだけ体を動かし、普段の生活を続けることが大切です。 過度な安静は、筋肉を衰えさせ、症状を悪化させることがあります。 ぬるめのお風呂に浸かったり、ホットパックや超音波を使ったりする 温熱療法が効果的です。 炎症と痛みを和らげる消炎鎮痛薬や、筋肉の強張りをとる筋弛緩薬、血液の流れをよくする抹消循環改善薬、 神経の働きを改善する向神経ビタミン剤(ビタミンB12など)が使われます。 痛みが強い場合、コルセットを付けると楽になることがあります。