ロコモティブシンドロームを食事・食品で予防する
『ロコモティブシンドローム』を予防し、高齢になっても活動的な生活を送るには、筋力や運動機能とともに、骨の健康を守ることがとても大切です。 骨を丈夫にする食事の工夫を紹介します。
■骨太になる食べ方
●カルシウムをうまく摂取するコツは?
骨を丈夫にするカルシウムを上手にとるための基本は、 バランスの良い食事と、さまざまな栄養素を一緒に摂ることです。 ビタミンDは、 腸でのカルシウムの吸収を促進する働きと、血液中のカルシウムを骨まで運ぶ働きをします。 ビタミンKは、カルシウムを骨に沈着させるのに役立ちます。 マグネシウムが不足していると、 骨を作るためにカルシウムを生かせなくなります。 ビタミンC は骨に必要なコラーゲンを作るのに必要で、 カルシウムと一緒に摂ると、骨の生成が助けられます。 一方、リンを摂りすぎると、カルシウムの吸収が妨げられてしまいます。 カップ麺などの加工食品やスナック菓子にはリンが多いので、食べ過ぎに注意しましょう。
●具体的にはどんな食材や料理がお勧め?
牛乳、チーズ、ヨーグルト、スキムミルクなどの乳製品は、カルシウムがとても豊富です。 牛乳コップ1杯に約227mg、スライスチーズ1枚に約95mgのカルシウムが含まれます。 さらに、乳製品のカルシウムは吸収されやすく、他の食品のカルシウムより吸収率が高いのが特徴です。
■骨太になる食品
●大豆製品
豆腐、 納豆、 油揚げなどの大豆製品は、 カルシウムが豊富なのに加え、吸収率も乳製品に次いで高いのが特徴。
- ▼冷奴
- ビタミンDの豊富な鰹節をかけると、豆腐のカルシウムが体内に吸収されやすくなる。
- ▼味噌汁
- 手軽にカルシウムを摂るには、味噌汁に 小松菜や油揚げなど、 カルシウムをたっぷり含む具を入れるのがお勧め。
●海藻・乾物
海藻・乾物にもカルシウムが豊富に含まれています。 海藻は、 ミネラル、 ビタミン、 食物繊維を豊富に含んでいるヘルシーな食品です。 これらの食品に含まれるカルシウムの吸収率は、乳製品や大豆製品には及びませんが、量を摂ることができるので重要なカルシウム源となります。
- ▼野菜炒め
- カルシウムの豊富なチンゲン菜に、ビタミンDを含むきくらげを組み合わせることで、カルシウムの吸収率を上げる。
- ▼ひじき入りハンバーグ
- ひじきは海藻の中でカルシウムと鉄の含有量が最も多く、カルシウムの作用を助けるマグネシウムも豊富。
●ほかにできる工夫はある?
- ▼乳製品
- ・スキムミルクをさまざまな料理に少しずつ加える
- ・パンに塗るものをジャムからチーズに替える
- ・おやつはチーズやヨーグルトにする
- ・和え物やサラダにチーズをかける
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- ・イワシやアジなどの魚は1匹丸ごと、唐揚げにして食べる
- ・圧力鍋で煮て、骨ごと食べる
- ・いつもの料理にシラスや桜エビを加える