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中高年女性のダイエット

50歳代以降の中高年女性は、閉経によって女性ホルモンの働きが弱くなるため、 皮下脂肪ではなく、内臓脂肪が溜まりやすくなり、 「内臓脂肪型肥満」が多くなります。 したがって、中高年女性のダイエットは、男性の肥満と同様「内臓脂肪」を減らすことが必要になります。


■中高年女性の肥満

女性には、肥満になりやすい時期が二度あるといわれています。 一度目は間食や運動不足といった生活習慣の乱れが生じやすい30~40歳代で、二度目は閉経を迎える50歳代以降です。 この二つの時期に起こる肥満は、それぞれタイプが異なります。 30~40歳代に多い肥満は、女性ホルモンの働きによって主に皮下脂肪が蓄えられる「皮下脂肪型肥満」、 50歳代以降では、閉経によって女性ホルモンの働きが弱くなるため、皮下脂肪ではなく、内臓脂肪が溜まりやすくなり、 「内臓脂肪型肥満」が多くなります。 そのため、閉経を過ぎると女性でも『メタボリックシンドローム』の人が増え始め、 70歳以降になると、2割近くの人がメタボリックシンドロームになり、男性と大差がなくなります。 メタボリックシンドロームは 脳梗塞心筋梗塞 などの病気を引き起こす生命に関わる病気に繋がる非常に危険な状態です。


●中高年女性のダイエット

中高年女性のダイエットでは、男性の肥満と同様「内臓脂肪」を減らすことが必要になります。 そのためには、まず、"体重を5%落とす”ことを目標にします。 5%減量するだけでも内臓脂肪が減り、生活習慣病の予防に役立ちます。 内臓脂肪は、食べ過ぎを控えたり、運動したり、生活習慣を改善することで比較的簡単に減らすことができます。

◆健康的に痩せるには

▼食べ過ぎを認識する
間食などで、自分が食べ過ぎていることをしっかりと認識することが必要です。

▼急激なダイエットはしない
急激に減量しようとして食事の量を極端に抑えると、必要な栄養を摂取できなくなる危険性があります。

▼筋肉は落とさない
運動をしないで体重を減らすと筋肉が落ち、基礎代謝が低下して太りやすい身体になってしまいます。

▼つらい思いはしない
無理なダイエットは長続きしません。

◆1日の適正エネルギー量

中高年女性で活動量が少なめの人の場合、適正なエネルギー量は、1日1700kcal程度になります。 毎日この程度のエネルギー量に抑えていれば、太らずに現在の体重を維持できます。 ダイエットをする場合は、この数値から-200kcal程度減らすようにします。 そうすることで、1ヶ月で1kg程度の減量が期待できます。