月経痛が楽になる食品
『ニラ』
ニラには、殺菌作用・ビタミンB1の吸収促進・疲労回復・神経鎮静作用・糖尿病予防・高血圧予防・動脈硬化予防のある「硫化アリル」、 抗癌作用・老化予防作用のある「セレン」が含まれています。
■「刺激のある野菜」の意味から「美辣」の別名も
仏教では臭気の強い野菜のことを「葷(くん)」といいますが、ニラは五葷の一つに数えられています。 これらの野菜は刺激があるため「辣(ら)」と呼ばれていますが、食べておいしいので美という文字を付け美辣(みら)といいます。 ニラは小さいので小美辣と称され、転じてニラになったといわれています。
■子宮の機能そのものを高め、血液の流れを促進する
月経中に下腹部や腰に痛みを訴えたり、ひどくなると
子宮内膜症や
子宮筋腫などに悩む女性は少なくありません。
しかし、いつも鎮痛剤に頼るのは感心しません。根本的に痛みを和らげるには、血液の流れを促進し、体を温める食品を摂ること。
そして何より、日ごろから、腰や腹部を冷やさないように工夫することが大切です。
ニラには、胃腸を温め、その機能を整える働きがあるほか、内臓全体を活性化させる働きが備わっているのです。
特筆すべきは、ニラの精力増進作用です。これは、男女を問わず生殖器の働きに活力を与え、その機能を活発にします。
ニラ1束(100g)には、1日に必要な
ビタミンA(β-カロテン)が含まれています。
ニラ特有の臭みは、硫化アリル類に属する数種の物質によるもの。
自律神経を効果的に刺激すると同時に、血液の循環を促し、血栓やうっ血を取り除きます。
■子宮の機能を高める、ニラの食べ方
- ▼月経痛に
- ニラの搾り汁をさかずき1杯にザラメ少々を加え、白湯で割り、1日3回飲む。
- ▼月経痛に
- 紅花(干したベニバナ)5gと短く切ったニラ50gを、水3カップで半量になるまで煮詰める。1日1~2回に分けて飲む。
- ▼不正性出血に
- ニラ150gを甘酒2カップで煮て、汁ごと食べる。
- ▼おりものに
- よく洗ったニラの根50g、卵1個、黒砂糖適宜に水3カップを加えて半量になるまで煮詰め、1日3回に分けて飲む。
- ▼おりものに
- ガラス製か陶製の鍋に、、ニラの種100g、酢1.5カップを入れ、弱火で煮詰める。 これを乾燥させて粉末にし、ハチミツ適宜を加えて丸薬にする(約300粒)。1日30粒ほどを日本酒さかずき1杯に混ぜ、空腹時に日本酒ごと飲む(1日60粒まで)
- ▼閉経時の不調に
- よく洗ったニラ50gをミキサーにかけ、ジュースにしたものを温めて1日1回飲む。
■優れた健胃、整腸、精力増進効果もある
ニラは根さえ残しておけば、そこからさらに新しい目がどんどん成長していきます。 つい最近まで、ニンニクと同様に臭気が敬遠され、食卓に上る機会が少なかった野菜でしたが、現在は健康野菜の上位にランクされ、常食する人も増えています。 特に中国料理に欠かせない食材として、さまざまなメニューに登場し、人気のある野菜になりました。 ニラの薬効は驚くほど多岐にわたりますが、代表的なのが健胃、整腸、補腎、活血作用です。 胃腸の機能を増進し、血液の循環を促して、体の諸機能に活力を与えます。 また、足腰の衰えやだるさ、インポテンツ、慢性便秘、冷え性にも優れた効果があることが知られています。
- ▼足腰の衰えに
- ニラ200gはざく切りにし、クルミ80gとともにごま油大さじ1で炒め、醤油少々で味を調え(4人分)、1ヵ月ほど毎日食べる。 または、ニラの種9gと米100g、水3カップでお粥を作り(3回分)、1日1~2回、週2~3回食べる。
- ▼足腰のだるさ、インポテンツに
- ニラの種を粉末にしたものを、朝晩10gずつ、熱湯に溶かして飲む。または、ニラの種、補骨脂(オランダヒユの果実)を各30gを粉末にし、 1日3回、9gずつ飲む。または、ニラの種6g、クルミ1個を水2カップで半量になるまで煮詰め、日本酒さかずき1杯を飲んだ後に飲む。
- ▼慢性便秘に
- ニラ150g(またはニラの根50g)を搾り、日本酒少々と熱湯を加えて飲む。
- ▼冷え性に
- ニラ150~250gをざく切りにして、サラダ油小さじ2で炒める。または、同量のニラに水3カップ、固形スープの素1個と塩少々を加えてスープにする。 卵2個を入れ、卵とじにしても(4人分)。