【質問】治療で下がったPSA値が再上昇してきました
5年ほど前、頻尿で泌尿器科を受診しました。PSA値が7.661ng/mLだったので詳しい検査を受けたら、前立腺と診断されました。
ホルモン療法(リュープリン注射)を行い、2年後にPSA値は0.009ng/mLに下がり、これが1年間ほど続きましたが、
その後徐々に上昇し、現在は0.162ng/mLとなり心配です。
●70歳代・男性
【答】
男性だけできる前立腺癌は、男性ホルモンがあると増殖します。
男性ホルモンは大部分が睾丸から、ごく一部が副腎から分泌されます。
また前立腺から分泌されるたんぱく質であるPSAの血液中の値は、前立腺癌の早期発見や治療効果の目安になります。
ご質問者の受けている注射は、睾丸から男性ホルモンが分泌されるのを止める作用があり、その結果、前立腺癌を縮小させます。
この注射は転移があっても効果を発揮しますが、多くの場合、数年で効きにくくなります。
ご質問者は、PSA値が再上昇していることから、癌が再増殖していると考えられます。
今後の治療方針は大きく2通りあります。
(この答えは、2021年4月現在のものです。医療は日々進歩しているため、後日変わることもあるのでご了承ください。)