【質問】たびたび「膀胱炎」になります

たびたび「膀胱炎」になり、困っています。ふだんから気を付けているつもりなのですが、冷えたりするとすぐ膀胱炎になってしまい、 結局お医者さんに通うことになってしまいます。どうしたら膀胱炎の再発を防ぐことができるのでしょうか。 完全に治すことはできないものでしょうか。
●60歳代・女性


【答】

「膀胱炎」は、 膀胱の粘膜に細菌が感染して起こる炎症で、ほとんどの女性が一度は感染するといわれます。 膀胱炎を起こすのは、大腸菌・腸球菌・ブドウ球菌など、体に棲み着いている細菌です。 女性の尿道は男性より短く、膣や肛門に近いため、こうした細菌が膀胱に侵入しやすいと考えられます。 排尿すれば細菌も排出されますが、排尿を我慢すると細菌が増え過ぎてしまいます。 さらに気候や環境の変化、月経などによる体調の変化、 心身のストレスなどが膀胱炎の引き金になります。

多くの膀胱炎は「急性単純性膀胱炎」で、膀胱や尿道には特別問題がありません。 性的活動のある年齢層の方に多く、トイレが近い・排尿時にしみる・血尿が出る・排尿後スッキリしない、といった症状が急激に起こりますが、 通常は抗生物質を3日程度内服すると治ります。 これに対し、体に何らかの問題があって起こるのが「慢性複雑性膀胱炎」です。 問題となるものとしては、排尿機能の異常(糖尿病、脳血管障害、脊髄障害など)、加齢による変化、 「結石」 「膀胱癌」大腸や子宮の疾患などが挙げられます。 慢性複雑性膀胱炎に対しては抗生物質を7~14日間使いますが、問題となる基礎疾患への対策も必要となります。 なお、高齢者では、尿中に細菌がいても無症状で問題がないこともあります。

膀胱炎の予防には、①水分を多めに摂り、こまめに排尿する、②過労を避け、体を冷やさない (温浴や足浴も効果的)、 ③排便後に尿道付近を汚さないようにする、④生理用シートなどは不潔にならないようにこまめに交換する、⑤性交後には排尿する習慣をつける、などが大切です。 シャワートイレは衛生的で便利ですが、洗い過ぎると粘膜に炎症を起こして逆効果になることがあります。

膀胱炎と症状が似ている病気に 「過活動膀胱」があります。 細菌感染がないのに尿意を我慢できない、トイレに間に合わない、といった症状が起こります。 きちんと診断がつけば、治療効果の優れた薬があります。 また、強い痛みと血尿を生じる場合は、治療の難しい「間質性膀胱炎」の可能性もあり、泌尿器科専門医による診断と治療が必要です。

ご質問者のように、膀胱炎を繰り返す場合には、基礎疾患や他の病気を見逃さないためにも、泌尿器科専門医に相談することをお勧めします。

(この答えは、2014年4月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)