【質問】結石の破砕治療は何回受けても大丈夫ですか?

腎臓にできた結石が尿管に下りてきたため、2001年と2007年に破砕治療を受けました。 腎臓にはまだ結石が残っており、腎臓外に出て留まっている結石も1つあるとのことです。 今のところ心配はないと言われていますが、少しずつ大きくなり、また破砕しなければならない日が来るのではないかと思っています。 破砕治療は、繰り返し受けても大丈夫なのでしょうか?また残ったままの結石の周囲の菌や破砕治療の繰り返しによる傷などが原因で、 癌になったりすることはないのでしょうか。


【答】

腎臓、尿管、膀胱にある結石が「尿路結石」です。 このうち、腎臓あるいは尿管の結石は「上部尿路結石」と呼ばれ、全体の90%以上を占めています。 大きさが10mm未満の上部尿路結石では自然排石が期待できるため、水分を多く摂取し尿を増やすことによって排石を促す保存的治療が推奨されています。 しかし、10mm以上の結石では、自然排石の可能性が低くなるため、体外衝撃波結石破砕術(身体の外から衝撃波を当てて砕く治療) や内視鏡による結石砕石が行われます。また、結石の大きさだけではなく、水腎症(作られた尿が腎臓に停滞する状態)や 尿路感染が合併する場合にも、前述のような積極的治療の対象となります。

体外衝撃波による結石破砕治療では、結石を砕くほどの強い衝撃が結石及び周囲の臓器に加わります。 このため、稀ではありますが、「腎被膜下血腫」「腎破裂」といった早期合併症を生じることがあります。 また、晩期合併症(時間が経過してから発症する合併症)として、腎臓の血管損傷による腎機能障害が知られています。 この障害の程度は、衝撃波の強さや衝撃波数に比例すると言われており、衝撃波の強度や数に注意する必要があります。 さらに腎結石の場合、治療間隔を空けておく方が良いとされています。 最低でも3日程度の間隔を開けることが大切である反面、2週間以上の間隔は必要ないとガイドラインで示されています。

ご質問の、破砕治療回数についてですが、繰り返し受けることに大きな問題はありません。 ただし、体外衝撃波結石破砕術による早期及び晩期合併症が生じることがあるため、 これらを防ぐには前述のように衝撃波の強度、衝撃波数及び治療期間に配慮する必要があります。 体外衝撃波結石破砕術実施医療機関で相談されることが望ましいでしょう。 また、結石に生着している細菌や破砕治療による悪性腫瘍の発生はほとんど報告がなく、その可能性は低いと思われます。 しかし、結石が長期間にわたり存在する場合、「腎盂癌」の発症を示す報告が散見されるため、結石治療は必要と思われます。 以上から、尿路結石に関して泌尿器科にご相談されることをお勧めします。

(この答えは、2014年4月現在のものです。医療は日々進歩しているので、後日変わることもあるのでご了承ください。)