狭心症・心筋梗塞Q&A

狭心症・心筋梗塞に関する質問にお答えします。

■質問1

夜や朝方に背中や胸が痛みます。心電図上では以上ありませんでしたが、狭心症と肝稀有ありますか?(60歳代・女性)、


【答】

心電図で異常がなかったということですが、この場合、大切なのは、狭心症の症状があるときの心電図で調べたかどうかです。 狭心症の場合、症状が起きていない時に心電図を調べても正常になることがよくあります。 狭心症の典型的な症状は、「胸が締め付けられる痛み」や「突然の冷や汗」などで、こうした症状が数分から15分くらい 続きます。ご質問者も背中から胸にかけて締めつけられるような痛みが起こるということですから、 持続時間がこれに当てはまるのなら、狭心症の可能性も考えられます。 一度専門医を受診して詳しい検査を受けられるのがよいと思います。


■質問2

狭心症発作が頻発し、従来型のステントを使った治療を勧められていますが、再狭窄が心配。 薬剤溶出性ステントとどちらを選択すべき?(70歳代・男性)、


【答】

従来型のステントの場合、ステントの内側に細胞が増殖して「再狭窄」が起こることがあります。 ただ、直径3~3.5mm以上のステントが入るような太い血管で病変部が短い場合、再狭窄が起こる確率(%)は、 施設によっては1桁台と低く、「薬剤溶出性ステント」とあまり変わりません。 また、薬剤溶出性ステントを使った場合、、2種類の「抗血小板薬」を長期間服用する必要があり、 そのままでは手術時に止血が難しくなるという問題が生じます。一方の従来型ステントも抗血小板薬は必要ですが、 2種類の服用は短期間で済み、手術の際に中止しやすいという利点があります。 ご質問者の場合、肝動脈の太い血管に狭窄が認められるということと、70歳代という年齢から今後ほかの手術を受ける 必要が出てくるかもしれないことなどを考慮して、担当医は従来型のステントを勧めているのだと思います。 こうした点も併せて、もう一度担当医と相談し、十分に納得されてから治療法を選択するとよいでしょう。


■質問3

ステント治療を受けて12年。1ヶ月ほど前から以前と同じ首の圧迫感がありますが、どうすればよい?(70歳代・男性)、


【答】

以前と同じ症状が見られるということですから、狭心症の可能性が非常に高いと思います。 また、症状が現れて1ヶ月ほどということは、心筋梗塞に移行しやすい「不安定狭心症」の可能性もあります。 治療から12年も経っているので、昔のステントの再狭窄よりむしろ以前の治療部位とは別の場所で動脈硬化が進み、 狭窄が起きている可能性が高いと考えられます。早急に医療機関を受診して、カテーテル検査を受けられることをお勧めします。