ウーロン茶【腎臓の機能低下や高血圧対策に】
『ウーロン茶』には、 強力な抗酸化力を発揮する「重合ポリフェノール」が豊富に含まれています。 ウーロン茶に含まれる重合ポリフェノールは抗酸化力が強く、活性酸素を撃退してくれます。 この重合ポリフェノールは、緑茶に含まれているカテキンが結合してできたものですが、 カテキン自体にも抗酸化力があり、動脈硬化の抑制作用も確認されています。 そのカテキンが結合して重合ポリフェノールになると、抗酸化力はさらに強まります。 1日1杯以上飲めば高血圧になる危険が半減し、衰えた腎臓も活性化すると実証されています。
■重合ポリフェノール
ウーロン茶に特有の成分が抗酸化力を発揮
人は血管とともに老いる、といわれているように、毛細血管の塊である腎臓も私たちの体の中で老化しやすい臓器の一つです。
腎臓では、血液から老廃物や余分な水分を濾過するときに「活性酸素」が発生します。
この活性酸素が体内で過剰に発生すると、腎臓の毛細血管や全身の太い血管を傷めて動脈硬化が生じ、
腎臓病や高血圧を引き起こします。
したがって、既に腎臓の検査値や血圧に異常がある人は、体内の活性酸素を除去するために、
何らかの対策を講じる必要がありますが、手軽な方法としてお勧めしたいのは、日頃からウーロン茶を積極的に飲むことです。
ウーロン茶には、強力な抗酸化力を発揮する「重合ポリフェノール」が豊富に含まれています。
この重合ポリフェノールは、緑茶に含まれているカテキンが結合してできたものです。
カテキンにも抗酸化力があり、動脈硬化の抑制作用も確認されていますが、カテキンが結合して重合ポリフェノールになると、
抗酸化力はさらに強まると考えられているのです。
なお、緑茶や紅茶もウーロン茶と同じ茶葉から作られているものの、この三つのお茶の違いは発酵の度合いにあります。
茶葉に含まれている発酵酵素によって最後まで発酵させたのが紅茶。全く発酵させていないのが緑茶。
そして、茶葉を半発酵させて作ったのがウーロン茶で、重合ポリフェノールは半発酵させたウーロン茶に最も多く含まれています。
●「ウーロン茶」摂取試験
高血圧の危険が最大65%低下
これまでにウーロン茶を使った様々な試験が行われており、腎臓病や高血圧の改善効果も確認されています。 中国福建省中医薬研究所で行われた試験では、116人にウーロン茶2パックを煎じて1日2回、3ヶ月間にわたって飲んでもらいました。 なお、試験に参加した116人は、腎臓の機能低下に由来する症状(冷え性・腰痛・膝痛・めまい・耳鳴りなど) があるグループと、脾臓の機能低下に由来する症状(消化不良・食欲不振・腹部の膨満感)があるグループに分けられています。 試験の結果、腎臓の機能が低下したグループの89%、脾臓の機能が低下したグループの92%に症状の緩和と検査値の改善が 見られたほか、体内の「SOD活性(活性酸素を除去する働き)」も高まっていたことがわかりました。
台湾の成功大学では、健康な20歳以上の男女1507人を対象に、ウーロン茶の摂取量と高血圧の発生率を調べています。 その結果、1507人のうち、600人はウーロン茶を飲む習慣があり、1日に120ml(湯呑1杯)以上を1年以上、摂取してもらいました。 また、ウーロン茶を1日に120~599ml飲む人は、飲まない人に比べて、高血圧になる確率が46%低く、 さらに600ml以上飲む人の場合は、高血圧になる確率が65%も低下していたのです。
これらの試験や調査からウーロン茶の重合ポリフェノールには強力な抗酸化作用があり、腎臓の機能低下や高血圧にも 有効な成分だといえるでしょう。
●ウーロン茶の飲み方
濃いめに入れて毎食1、2杯飲むのが目安
ウーロン茶は、特に食事中にコップ1、2杯を飲むようにすると効果的です。
食事中にウーロン茶を飲めば、消化などによって発生した体内の活性酸素が消去されやすくなるとともに、
重合ポリフェノールには余分な脂肪や糖分の吸収を抑える働きがあるので、血糖値の急上昇も防げます。
また、ウーロン茶は茶葉で購入し、多めの茶葉に熱湯をかけてから時間を置いて、濃いめのウーロン茶を作りましょう。
濃いめのウーロン茶ほど、重合ポリフェノールなどの有効成分が豊富に含まれています。
最近は、ウーロン茶に含まれている重合ポリフェノールなどの有効成分を濃縮した栄養補助食品が市販されています。
ウーロン茶を入れるのが面倒な人は、そうした製品を利用してもいいでしょう。
健康診断で血圧やクレアチニン値(腎臓の機能の検査値)などの項目が気になった人は、ぜひ、ウーロン茶を活用してみてください。