狭心症、心筋梗塞を未然に防ぐ野菜
『ラッキョウ』

ラッキョウには、 ビタミンB1の吸収促進・血小板凝集阻害・発癌予防・整腸作用・免疫力強化などの作用がある「含硫アミノ酸」、 強心作用・抗癌作用のある「サポニン」、血小板凝集抑制、アレルギー改善などの作用がある「チラミン酸」が含まれています。


■ビタミンB1の吸収を助け、心臓病のリスクを軽減

ラッキョウ ラッキョウが日本に入ってきたのは中世で、最初は薬用として用いられていました。 食用になったのは江戸時代からです。 ビタミンB1の吸収や利用度を高める効果と、 その優れた殺菌作用により、「畑の薬」と呼ばれるほどでした。 日本ではラッキョウは漬物にするのが普通ですが、中国では煮て食べることが多いようです。

人間は30歳を過ぎると、身体的な老化が始まります。体の各組織、特に血管の衰えが始まるからです。 血管が老化すると、血管本来の弾力が失われ、血管の内腔に様々な物質が付着し、通り道を狭くしてしまいます。 心臓を覆う動脈である冠動脈がこのような状態になったのが「冠動脈硬化症」です。 この冠動脈硬化症が進んで血流が悪くなると、運ばれる酸素が不足して心筋の運動が妨げられます。 これが「狭心症」と呼ばれる状態です。 そして、ついに血管が詰まってしまうとその先に血液が行き渡らなくなり、心臓の組織が死んでしまいます。 これが「心筋梗塞」です。 同じことが脳に起これば「脳梗塞」となります。

ラッキョウには、ビタミンB1の吸収を助ける硫化アリル類が含まれています。 ビタミンB1が不足すると、血液が酸化し、新陳代謝を阻害します。 さらに神経が過敏となり、イライラや興奮がつのり、 ストレスが蓄積されやすくなります。 このような精神的な負荷は、心臓病の引き金にもなります。 また、硫化アリル類の直接作用も見過ごせません。冠動脈に働いて、血液の流れを妨げる血栓などを取り除く作用が動物実験などで実証されています。


■心臓病に効果的な、ラッキョウの利用法

以下、特にことわり書きのない場合は、生でも酢漬けでも構いません。

▼心臓病に
ラッキョウ18g、瓜呂仁(キカラスウリの種)18g、半夏(カラスビシャクの根)4.5gに水3カップを加えて、半量になるまで煮詰める。 濾してから日本酒少々を加え、1日2回に分けて飲む。心臓から背中に抜けるような痛みに対して効果がある。

▼心臓病に
ラッキョウ5~10gを小口切りにして水3カップを加え、半量になるまで煮詰める。1日数回に分けて飲む。

▼心臓病に
ラッキョウ数個を薄く切り、すりおろしたニンジン1/4本分とショウガ小1かけ、塩、みりん、レモン汁各少々を加え、 チリメンジャコやしらす干しなどを適宜振りかける。

▼心臓病に
ラッキョウ数個を刻み、切りコブと削りガツオ各適宜を加え、梅肉(2個分)で練る。塩・酒などで味を調え、温かいご飯にのせて食べる。


●急性腸カタル、腸炎、喉の腫れ、胸の痛みに有効

ラッキョウの香り成分である硫化アリル類は、血流を促進し、血液を浄化する働きがあります。 他の有効成分と相まって、体液や気の流れをスムーズにし、体液や気の停滞によって起こる、体のハリや痛みなどの不快な症状を取り除きます。 特に、激しい腹痛や下痢、血便などを伴う急性腸カタル、小児の慢性腸炎、喉の腫れ、胸の痛みなどに効果があります。 このほか、風邪による痰・咳、梅雨時に痛みが増す神経痛、狭心症の痛みの予防などにも有効で、消化不良による胃のもたれ、 神経の高ぶりによる不眠にも効果を発揮します。

▼急性腸カタルに
ラッキョウ60g(まるのまま)、もち米1カップ、水7カップでおかゆを作る(4回分)。症状がなくなるまで1日1~4個食べる。

▼小児の慢性腸炎に
ラッキョウ50gを細かく刻み、もち米1/4カップとハチミツ適宜を加えて丸め、蒸して食べる(1日3回分)。

▼喉の腫れによる痛みに
ラッキョウ適宜を突いて潰し、酢大さじ1で練る。リント布(ネルでできた布)にのばし、冷やしたものを1日1~3回、のどに貼る。

▼湿布によるかゆみ、痛みに
ラッキョウの葉を煮た後、突いてすりつぶす。リント布(ネルでできた布)にのばし、患部に貼る。1日2~4回取り替える。

▼神経過敏による不眠症に
酢漬けラッキョウを毎日3個食べる。