脂肪肝や心臓病、認知症を予防する魚
『サンマ』

サンマには、 脳細胞の活性化・コレステロール値低下作用・抗癌作用のある 「DHA」、 解毒作用のある「含硫アミノ酸」、疲労回復・コレステロール値低下作用のある 「タウリン」、 抗癌作用・老化防止作用のある 「セレン」などが含まれています。


■DHA、EPAが豊富で栄養満点の魚

サンマ 日本では、秋の味覚であるサンマ。夏の時期にオホーツク海方面で回遊し、秋の産卵時期に栄養を蓄えて東北、関東沖、近畿、九州へと南下します。 昔から庶民に愛されている魚で、江戸っ子は、初夏の初ガツオ同様、秋になると初サンマを好んで買って食べたといわれています。 サンマの栄養素として、まず挙げられるのは DHA(ドコサヘキサエン酸)EPA(エイコサペンタエン酸)が豊富なことです。 DHA、EPAは魚の脂肪分に含まれており、不飽和脂肪酸の一種です。 これらは、体内で作ることができないため、豚肉や鶏肉にはほとんど含まれていないので、魚の脂肪分から摂取するのが効率的です。 DHAは、コレステロール値を低下させ、脳細胞を活性化し、 認知症を予防します。 なぜなら、脳の神経細胞の10%はDHAでできています。 つまり、DHAが脳細胞の原材料になっているわけです。DHAは、脳の神経細胞の伝達をよくする働きもあります。 年齢とともに脳で作られるDHAが減ってくるので、外側から補給する必要があるのです。 ちなみに、DHAは、緑茶と一緒に摂ることで、脳の老化を強力に予防し、改善することも分かっています。 EPAは、血液をサラサラにして、 脳梗塞心筋梗塞の予防に効果的です。 DHAやEPAは、青魚に多く含まれ、サンマのDHAやEPAの含有量は、マグロ、サバ、ブリよりは若干少なめですが、十分に含まれています。


■脂肪肝の予防改善や、解毒作用も

最近の研究ではDHAやEPA以外にも、サンマには、さまざまな効能を発揮する成分があることがわかってきました。 サンマに含まれる含硫アミノ酸は、中性脂肪や悪玉コレステロールを低下させ、心臓病の予防効果があります。 マウスの実験では、含硫アミノ酸がないと、血中コレステロールが高くなり、含硫アミノ酸があるとコレステロールも中性脂肪もほとんど上がらない結果が出ました。 他にも、サンマに含まれるアミノ酸の一種 タウリンは、肝臓の働きをよくし、どんどん脂肪を排出して分解します。 それにより、脂肪肝の予防や改善に効果があることがわかりました。 タウリンは、サンマの皮には127mg、身には83mg、内臓には177mg含まれています(いずれも100gあたり)。 また、ミネラルの一種である セレンは、 体内の水銀などの毒素を解毒したり、強力な抗酸化力で、肌の老化を遅らせる効果があります。 それだけではなく、いろいろな解毒作用があり、特に水銀に対する強い効果がラットの実験で認められました。 たとえば、マグロはDHAやEPAがサンマよりも多く含まれていますが、食べ過ぎると水銀が溜まる心配があります。 特に、妊娠中の女性は、胎児に水銀が溜まってくる心配があります。そこで、マグロばかり食べるのではなく、サンマも上手に取り入れるとよいでしょう。 セレンは、体を温める力があり、 ビタミンEの100倍以上の働きがあるといわれています。 秋から冬にかけて冷え性の人にもお勧めです。また、サンマのタンパク質は、牛肉やチーズよりも多く、悪性の貧血によい ビタミンB12も豊富です。


■効果的なサンマの調理法

▼夏バテで倦怠感が強く、食欲不振の時に
サンマ2尾は頭と尾を除き、4cmの筒切りにする。全体に小麦粉適宜を振り、ゴマ大さじ1を熱した鍋で両面を焼き、 水1.5カップ、ショウガの千切り1/4カップ、種を除いた梅干し1.5個、三温糖大さじ1、酒大さじ3を加えて煮る。

▼脳梗塞の予防に
刺身用サンマ2尾は三枚におろし、骨と薄皮を除き、そぎ切りにする。レタスを敷いたさらに広げ、塩、コショウ各少々を振る。 タマネギのみじん切り40g、黒酢大さじ1.5、ねりがらし小さじ1/2、EXVオリーブオイル大さじ1.5を混ぜたドレッシングをかける。 生魚が苦手な人は、軽くソテーしたサンマを使ってもよい。

▼腹痛をやわらげ、むくみを取り除く
サンマ1尾は頭と尾を除き、4cm幅の筒切りにして陳皮の粉末10gをまぶす。 米大さじ4(60ml)を砥ぎ、鍋に入れ、米3カップ、サンマを入れ、おかゆを作る。 コショウ、醤油各少々、しらがねぎを加えて味を調える。