骨粗鬆症にならない骨を作る野菜
『小松菜(コマツナ)』

小松菜(コマツナ)には、コレステロール値低下作用のある「クロロフィル」、 抗癌作用・血栓防止作用のある「アリルイソチオシアネート」、解毒作用・抗癌作用のある「インドール」などが含まれています。


■カルシウムが豊富な緑黄色野菜の代表選手

小松菜(コマツナ) 骨粗鬆症は骨の中のカルシウムが不足することで、 骨の組織が鬆(ス)が入ったようにスカスカになり、骨が折れやすくなる病気です。 高齢者やホルモンの分泌に変化が訪れる更年期以降の女性に多く現れます。 骨粗鬆症の予防は、何よりも丈夫な骨を作ること。 カルシウムの補給が欠かせません。 コマツナは緑黄色野菜の中でも、特にカルシウムが豊富な野菜として知られています。 干しシイタケと炒めたり、牛乳を使ったシチューに入れ、カルシウムの吸収を促進するとよいでしょう。


■油で調理すると、ビタミンAの吸収率が8倍に

小松菜はまた、ビタミンA(β-カロテン)ビタミンCを多量に含んでいます。 その量は、1日にコマツナを100g食べれば、ビタミンA・Cを十分補給できるほど。また、 ビタミンB群が多いのも魅力です。 ところで、「野菜は料理して食べよ」といわれます。生のままより、炒めたり煮たりしたほうが栄養分を多く摂ることができるからです。 コマツナも例外ではありません。たとえばビタミンAは、油を使って調理すると吸収率が8倍になります。 また、コマツナのビタミンCは茹でると壊れやすいため、炒めるか、生がおすすめです。
コマツナには、胃腸を調整して消化機能を高める働きがあります。食事を摂ると、すぐにおなかが張って苦しくなったり、 いつまでも胃に食べたものが残っているように感じる人は、コマツナを食べるとスッキリします。 コマツナのこのような働きによって、カルシウムの吸収率もアップします。 骨の中のカルシウムが不足して起こる骨粗鬆症の予防にはなくてはならない野菜といえるようです。


■骨粗鬆症予防に、コマツナを使った料理

▼骨粗鬆症の予防に
コマツナ1束(300g)を3~4cm長さに切り、サラダ油大さじ1を熱したフライパンで、強火で炒める。 コマツナがしんなりしてきたら、ぬるま湯で戻した干しエビ50gを加え、さらに炒めて、醤油少々などで味を調える。

▼カルシウムの吸収促進、骨粗鬆症の予防に
乾燥させて粉末にしたコマツナと、干しシイタケをさらに天日で干して粉末にしたものを2対1の割合で混ぜる。 この粉末を5gずつ、1日に2~3回、食後に水(または白湯)で飲む。

▼骨粗鬆症の痛み、カルシウムの吸収促進に
コマツナ1束(300g)、ニンジン1/2本(60g)、キャベツ1/4個(250g)、ヤマイモ100gを浸るくらいの水で、一度沸騰させた後、弱火で50~60分ぐつぐつと煮込む。 コショウ少々で味を調える。煮汁を1日2カップほど、数回に分けて飲む。


■糖尿病の補助療法にも効果的

コマツナの大きな特徴は、アクが少なく、クセがないこと。喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー体質の人も安心して食べることができます。 コマツナはまた、糖質の吸収をコントロールして、代謝の調節を行うため、糖尿病の補助療法にも利用されています。

▼糖尿病の補助療法、便秘に
コマツナ500gを3cm長さに切り、サラダ油大さじ2を熱したフライパンで強火でさっと炒め、塩、コショウ各少々で味を調える(4人分)。

▼整腸、整胃、便秘、利尿に
一口大の豆腐120gにだし少々を加えて軽く煮る。コマツナ250を細切りにしてサラダ油大さじ1で強火で炒め、豆腐に加えて再び煮る。 塩、コショウ各少々で味を調え、水溶き片栗粉大さじ1でとろみをつける(4人分)。

▼歯槽膿漏、肩こり、目が疲れて痛むもの、視力減退、高血圧に
コマツナ150gとリンゴ1/3個をミキサーにかけてコマツナ・ジュースを作る。レモン1/6個分のしぼり汁を加え、1日2回、4週間をめどに飲み続ける。

▼アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎に
ざく切りのコマツナ300gを薄切りの豚レバー80gといっしょにサラダ油大さじ2で炒め、塩、コショウ各少々で味を調える(4人分)。 からし醤油で食べると効果的。